「自動運転車のドライバーに免許証は必要なし」。カリフォルニア州の新方針に世界が注目するワケ

ドライバーに代わって人工知能(AI)がハンドルやブレーキを操作して、目的地までたどり着く「自動運転」。近い将来、急速に市場が拡大することはもはや自明の理だろう。

2016年、各国で開催されたモーターショーでも注目はやはり自動運転車だ。AIによる走行中に、運転席がシートごと反対を向くメルセデス・ベンツのコンセプトカーに目を丸くした人も多いはず。ドライバーが運転から解放され、リビングでくつろぐように足を投げ出していたとしても、未来の車は安全に走行を続けてくれるというのだから。

こうなるともはや、いったい誰がドライバーなのかも分からない。人工知能が勝手に運転をしてくれるのならば、そもそも運転免許証だって必要?というような議論は、やはり技術革新につれて、以前からなされてきた。

そして、ついにカリフォルニア州が世界に先駆けた新方針を法制化しようとしている。「自動運転車のドライバーは運転免許証の携行必要なし」とする方針を、連邦政府に認可請求していることを「Los Angeles Times」が報じた。

人間ではなく、
人工知能がドライバー?

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記事によるとカリフォルニア州では、すでに2012年より自動運転車向けの新たなレギュレーションを制定すべく陸運局がドラフトを通し、およそ2年間かけて公道をテスト走行する自動運転車の規則をつくりあげてきたという。

とりわけカリフォルニア州では、テスト走行であれ第三者機関によって安全性をチェックさせる独自のルールを敷いていたというから、今回の「免許不要」という方針もきちんとした裏付けあってのもの、との見方が大半だ。

仮に、“自動運転車には免許不要”が連邦政府からの認可を得て法制化された場合、ハンドルを握らない人間に代わり、AIつまりはプログラムそのものが「ドライバー」という認識に。

もしも、自動運転車が
事故を起こしたら?

では、もしも自動運転で交通事故を起こしたら、それは誰の責任になるのか。その前に、開発段階によって4つのレベル分けられる自動運転車の区分を、さらっとおさらいしよう。

レベル1:ハンドル、アクセル、ブレーキのいづれか1つを自動操作。
レベル2:ハンドル、アクセル、ブレーキのうち複数を自動操作。
レベル3:原則すべてを自動で行うが、緊急時はドライバー対応。
レベル4:完全自動運転(ドライバーは関与しない)。

すでにレベル2までは国内でも市販化され、アウディ社は世界初となるレベル3量産車の発表を翌年に控えている。このレベル3までであれば、責任は当然ドライバーであることはお分かりだろう。

問題はレベル4。責任を負うべきは、プログラムをつかさどるAI開発会社なのか自動車メーカーか、それとも完全自動運転に欠かせない高度道路交通システム(ITS)なのか。事故を起こしたとしても、その原因が車両側にあるのか交通システムにあるかによっても責任の所在は変わる。

法改正や保険制度の見直し、こうした懸念を一つひとつ明確にした先にしかレベル4の実用化は見えてこない、のでは。完全自動運転への道のりは、単純に技術革新だけで解決できる話でもない。

運転免許の要不要もそのひとつ。ゆえに、今回のカリフォルニアの動向に世界が注目しているのではないだろうか。今後、10月20日には、専門家を集めた公聴会を開き、法制化に向けた最終案を決定する方針だという。自動運転の未来はどうなる? 

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