思春期の不安定さを、19世紀の技術で撮り続けるフォトグラファー

166年前に発明された技術を使って、子ども達の写真を撮影し続けている、スペインのアーティスト・Jacqueline Robertsさん。

坂本龍馬の有名なポートレートでも使われたこの手法は、非常に手間がかかるものだと言われています。にも関わらず彼女がこだわるのには、ある理由がありました。

焼き増しできない
世界で一枚だけの写真

A02deed2cb394d7f34b80cd936bf123cd3576d6f

彼女が作っているのは、「湿板写真」と呼ばれるもの。19世紀に発明された写真技術で、ガラス板に薬品を塗り、それに画を映り込ませる撮影方法です。

7c4329a4cc7b0c35120e7a3c511ec062d6546d486539997a8f2defc6bed61f159d3a06d0ac9edd5aF389a1d8dc236d094b5a2a06810cc77b1cc45e10

ガラス板に直接画像を焼くため、引き延ばしも焼き増しもできません。つまり、この方法で撮れるのは、世界でたった一枚だけの写真です。

04cf62ac7ecc8d853ba989479a7243ce089e9edd

写真をもう一度
家族の「宝物」にしたい

883ed0a2bb259946298f5f5d5edc727646d2f198

「かつて写真は、貴重な『宝物』だったと思うの。火事が起きたときに、急いで持って逃げるような」

D288b3705688653c92753e5dbf757555e089e34f

「最近のデジタル写真は、たしかに鮮やかで映える。でもそのせいで人の心が入り込む隙間がなくなってしまっている。それに、たくさん溢れかえっちゃって、使い捨てになってしまったとも思うの。

私はもう一度、写真を『価値あるもの』にしたかったのよ」

Fe348aef3cbbde164748b347aa5f681c3c2c99c733c5056517829a1c3cb64ecf912def54787ffbb6

このシリーズ名は「Nebula」といって、ラテン語で「雲」を意味します。

心も人間関係も移ろいやすい、成長期ならではの不安定さを表現しているとか。

E827d1fd6f1901c865bf516e903c0e65a2e8586e

「時間をかけて、今この時を過ごす彼らの移ろいを、この『写真』に焼き付けていきたいの」

Licensed material used with permission by Jacqueline Roberts
SNSでよく目にする、キュートなペットの写真。なかでもInstagramでは、愛犬の写真を毎日アップしているユーザーをたくさん見かける。フォロワーが250...
パッとその一瞬に放つ、光のようなもの。美しいと感じる写真には、光を感じてしまう。ほんのり赤く染まったほほや、シミやそばかすをさらけ出し、初々しさがにじみ出...
オーガズムに達するのは、とても解放的で、とてもプライベートな瞬間。もしもその一瞬を、写真で捉えたら…。フォトグラファーのAlina Oswaldさんが「M...
もしも、一流のフォトグラファーが、本気で昆虫標本を撮影したら──。ここで紹介したいのは、そんなちょっとマニアックな話。でも「撮影にふさわしい1%の昆虫を見...
「birthmark(バースマーク)」という言葉を聞いたことありますか?これは生まれつきある、アザのような皮膚のこと。顔の目立つ部位にできることも多く、悩...
「写ルンです」が、サブカル好きにリバイバルブームを起こしている。インスタントカメラの「チェキ」も、おしゃれアイテムとして人気だ。ローファイなメディアは、偶...
シリア内戦の引き金となった抗議デモが本格化してから、7年。いまだに終わりの見えない混沌のなか、人々はどのように生活しているのでしょうか。イラン人写真家Al...
アメリカ・マサチューセッツ州北部に位置する、ナンタケット島で、"凍った波"が撮影された。Looks like rolling slurpees! Froz...
ここに紹介する一風変わった写真は、鬱病と診断されたあるカメラマンが撮影したセルフポートレイト。この心の病を患うと、物事がどう見えるのか?これらの写真を通し...
「世の中には、マジメすぎる写真が多いんじゃないかと思うんだ。僕の写真は作品っていうより、遊びって感じだね」これは、ロンドンやシドニー、ニュージーランドなど...
アムステルダムを拠点に活動するフォトグラファー・Patrick Mordiさんは、ある日写真を撮ることへの情熱を失い、その楽しさを思い出せない日々を送って...
写真はときに、言葉以上のストーリーを私たちに伝えてくれます。ある写真家は、亡くなった夫を写真の中に呼び戻し、実現しなかった家族写真をつくりました。ステファ...
写真集『脱いでみた。』を、先日発売したばかりのフォトグラファー・花盛友里さん。そこに写っているのは、ヌードなのにおしゃれでかわいい、自然体の女子たち。そん...
ブラジルと聞いてイメージするのはサンバやビーチ。けれども6年間、駅で写真を撮り続けたフォトグラファーのレンズを通して見るのは、愛や悲しみや喪失感が渦巻くリ...
彼の「リス愛」はどこまでいくのでしょうか?4年前からキタリスの撮影に取り組んできた、フォトグラファーのGeert Weggenさん。自然の中で、草花や鳥と...
大都市、ニューヨーク。もちろん誰もが知る街だし、周りを見渡せば詳しい友人のひとりやふたり、いるかもしれません。でも、実際に訪れたことはありますか?一体どん...
ひとくちに「フォトグラファー」と言っても、そこには様々な形があります。ここで紹介する保井崇志(Takashi Yasui)さんが本格的に写真を撮り始めたの...
ポーランドのフォトグラファーIzabela Urbaniakさんは、2児の母。2012年以来、夏になると、あるテーマに沿った子どもたちの写真を撮影し続けて...
「どこでも走り回れるし、いつでも新しい冒険ができて大好きだった」小さい頃からの牧場生活をそう振り返るのは、学校へは行かずにホームスクーリングで育ってきたと...
James Friedmanさんは、30年以上にわたり母親の写真を撮り続けたフォトグラファー。でもそれは、愛のこもった温かな写真なんかじゃなかった。Pho...