知らないと恥ずかしい、お金との「正しい付き合い方」

profile_watanabe渡邉賢太郎大学卒業後、日本FP協会、認定AFP(=アフィリエイテッド・ファイナンシャル・プランナー)取得。リーマンショックを機に、三菱UFJモルガン・スタンレー証券を退職。2011年5月から2013年4月まで、世界一周の旅に出る。帰国後、NPO法人ETIC.に入社。自分らしく生きる人々の挑戦が応援される社会をテーマに、起業家が育まれる「挑戦者の生態系」構築を目指して奮闘中。

「お金とは何か?」

この質問に明確な答えを導き出せる日本人は今、どれくらいいるのでしょう。2006年に証券会社に入社した当時の私も、この答えを導き出すことはできませんでした。

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自著『なぜ日本人は、こんなに働いているのにお金持ちになれないのか?―21世紀のつながり資本論』では、世界中を旅した経験から「お金とは何か?」という根本的な問いを考え、幸せなお金持ちになる方法を考えています。お金について知り、お金観を変えるだけで、お金との付き合い方がわかります。

01.
お金とは
正しく学ぶべきもの

イングランド中央銀行の博物館の入り口には、「インフレーションとは何か」を体験する、子ども向けのアトラクションが設置されています。「インフレーション」という大人でも説明がしにくい言葉を、博物館の一番最初に、子どもたちに向けて展示しているのです。

日本人、特に30代以下の若い世代は、「お金に関する教育」をほとんど受けていません。
その原因のひとつに、日本人の「お金=汚いモノ」という無意識な感覚が挙げられます。私たちはお金の話を一種のタブーとして扱っており、特に子どもに対してお金の話をするのを嫌がります。日本人は勤勉に働き、給料やボーナスを喜ぶ一方で、お金を汚いモノとして避けてもいるのです。この差が、長期的に国家や民族レベルでの経済的豊かさの差になっていくのだと思います。
私たちはまず、この矛盾から抜け出し、「お金とは、正しく学ぶべきものなのだ」と認識を改めるところから始めなければなりません。

02.
「モノの価値」は
自分で決める

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優秀なビジネスマンが多いことでも知られているインド。この街で湯沸かし器を探していたときのことです。インドの電器屋は露天商と同じような店で、商品に値札がついていません。
いくつかのお店を周り、店主に値段を聞いてみるものの、値段はバラバラ。ある店のおじさんと話しながら商品を買おうか迷っていると、50ルピーの湯沸かし器が、またたく間に10ルピーになってしまいました。

モノの価値とは決まったものではありません。
「それを求めている人がどれだけいるか」それに対して「提供される量がどれくらいあるか」などによって常に変化するモノなのです。

日本人は「定価」というサービスに慣れきっています。値札があることで、私たちは知らず知らずのうちに、モノの価値を自らの目で見極め、交渉する力を失ってきたのではないでしょうか。このような力がビジネスの世界では必要不可欠なのです。
インドに優秀なビジネスマンが多いのはこうした生活をしているためではないかと思います。

03.
お金はただの「道具」である

お金を模した紙に火をつけて、天国の先祖に届ける習慣のあるベトナム。私たちが使っているお金は、ただの紙切れに過ぎません。火をつけたら燃えてしまう紙きれが、千円や1万円の価値を持っているのです。

お金とは、人間が自分たちの都合に合わせてつくった「道具」です。お金が誕生する以前は物々交換が行われていましたが、それだけでは交換に不便だったため、媒介物として「お金」が登場しました。
お金が生まれたことにより、人々は富を蓄積し、より広範囲で、長い時間をかけて交換を行うことができるようになりました。お金はその時代のルールに合わせて形を変えてきた、便利な「道具」に過ぎないのです。

04.
好きな仕事ができるのは
お金のおかげ

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お金が生まれたことによって、人間は初めて、好きなことを仕事にする自由を手に入れました。

それまでは、本を書くことが好きな人も、それだけでは食糧を手に入れることができませんでした。1日のうちの何割かの時間は、畑を耕して食糧を手に入れなければならなかったのです。
しかし、お金が生まれたあとは、本とお金を交換することができ、そのお金を食糧と交換することができるようになりました。

お金は、人間の「働く」という行為を、多様で豊かにする偉大な発明だったのです。

05.
お金の価値は
「信頼」で成立する

中国を旅したときに驚いたのは、「お札の汚さ」です。ちぎれたお札をテープで留めているものから、何やら計算をしたらしいメモが残っているお札まであります。

あるとき、食事を済ませてお代を支払うと、返ってきたお札がもう原形を留めないほどにボロボロでした。私はおばさんに交換してもらおうとしましたが、「大丈夫よ、ちゃんと使えるから」と言われ、その場は受け取ることにしました。
その後、別な街でそのお札を使おうとしたら、1件目の店では断られましたが、2件目では受け取ってもらえました。
「これは1万円の価値がある紙です」と言っても、信じてもらえなければ、何とも交換することができません。互いが信頼し合うことで初めてお金自体の価値が成立するのです。

06.
信用がなければ
お金を使うことはできない

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物々交換の媒介物として生まれたお金ですが、初めから紙だったわけではありません。初めは貴重な鉱物である金が「お金」として使われていました。

それが貨幣、紙幣へと形を変えていったわけですが、紙幣はもとは「金と交換することができる」ものでした。しかし、1971年にアメリカのニクソン大統領がドルと金との交換をやめたことで、世界中のお金はまさに「紙きれ」になりました。
何との交換も約束されず、ただ信用だけで価値が成立する紙きれがお金として世界に流通し、地球規模の巨大な金融システムをつくっています。このときからお金は、人と人との間にある「信頼の媒介物」としての特性を強めていきました。お金を稼ぐことも、お金を使うことも、「信頼の取引」となりました。
信用がなければ、お金を使うことすらできないのです。

なぜ日本人は、こんなに働いているのにお金持ちになれないのか?―21世紀のつながり資本論
コンテンツ提供元:いろは出版

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