人の感情が読み取れる「グーグル・グラス」。自閉症児のサポートにも

スタンフォード大学が開発を進めている「The Autism Glass Project」は、グーグルグラスを使って人の表情を読み取り、どんな感情なのかを視界に表示できる。

デモ動画によると、対面している相手の感情ステータスが目の前に表示される。

相手の気持ちが一目でわかる

表示されているステータスは「HAPPY」などシンプルなもの。用途には、自閉症児のサポートを想定している。学習機能のあるシステムや人工知能によって、リアルタイムにコミュニケーションを補助、ゲームなどをプレイしながら徐々に訓練をするのが目的だ。

同プロジェクトのWEBサイトではテストへの参加者を募集中。100人を対象に4か月間自宅で使用してもらい、結果を分析する。

UPIによれば、常に装着してもらうものではなく1日に3回、20分ほど使用してもらい、結果得た行動パターンなどのデータを、感情を読み取る訓練へと役立てる。

ウェアラブルデバイスで生活が変わる?

グーグルグラスは、医療現場や患者の生活をサポートする目的でもすでに利用されている。

下の動画のように、病院にいる入院患者も外出しているかのような体験が可能に。

医師が装着すれば、患者の情報を見ながら処置を施すことや、熟練医師の目線で見た手術技能を研修生にリアルタイム共有できる。

ウェアラブルデバイスの医療現場への活用例といえば、Apple WATCHも。発売から1か月後の2015年5月には、ロンドンにある病院キングス・カレッジ・ホスピタルで試験的に患者に配られ、健康管理の低コスト化を実現している。

HIT Consultantによれば、ガン患者専用アプリでユーザーの体調変化を記録、薬の服用時間を知らせたり、医師への連絡もより簡単にすることができた。必要な服用を忘れて緊急外来に訪れる患者も防止できた。

新しい技術で人々の生活が変わる瞬間はなかなかはっきりとは目に見えない。このグーグルグラスによって生活が大きく変わるという人々は、決して少なくないのではないだろうか。

※トップ画像はイメージです。

 

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。