スラム街を救ったのは、街中の壁に描かれたカラフルなアートだった!

街全体をキャンバスにして描いた大きな「壁画」が、メキシコのパルミタスというところにあります。下の写真からは、“ドラッグや暴力が蔓延していた場所”という印象は感じられないかもしれません。

街中の壁を
カラフルに染めよう

この街は、かつてギャング同士の抗争が絶えず荒廃していました。そこで、犯罪や暴力を撲滅するキャンペーンの一環として、メキシコ政府がストリートアーティスト集団「GERMEN crew」と共同で行ったのが、街全体を「絵画」にしてしまおうという大胆な計画でした。

彼らはまず、地域に働きかけ、209軒ある家々からOKをもらって壁を真っ白に塗っていきました。そして、それからカラフルなペイントを施していき、「虹」を描いたのです。その面積は、なんと2万平方メートル!

プロジェクトは現在も進行中!

地元の子どもや若者を巻き込んで勧められたプロジェクトということもあり、対立していたギャング同士も、共に作業に参加するようになりました。そして、暴力が徐々になくなり、新たな雇用が生まれるなど、素晴らしい効果が続々と現れ始めたのです!

これには住民たちも鼻が高かった模様。今は絵の教室などを開きながら、何らかの形でプロジェクトが進められているそう。

そのほか、リオデジャネイロのスラム街でも街全体をキャンバスに見立てて絵を描き、地域を活性化させたアーティスト「HAAS & HAHN」が話題になりました。アートは世界的な注目を集める新たな「町おこし」のツールとして認知されはじめているようですね。

Licensed material used with permission by Germen Nuevo Muralismo Mexicano
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。