なぜ外国人は、タイムラプス動画のロケ地に「TOKYO」を選ぶのか?

「一つひとつが持っている字の意味が合わさって、新たな言葉が作られるところが魅力です。例えば、寺で日の光を見ていると『時』になったり、女性が家(屋根の下)にいると『安らぎ』になったり。そうしたところに日本文化が垣間見えるのが面白いですね」

漢字の魅力についてそう話すのは、アメリカ人のJustin Tierneyさん。マイブームは雅楽で、自分で蕎麦を打ってしまうほど日本食好きな彼もまた、「TOKYO」を舞台とするタイムラプス動画の撮影者のひとりだ。

ネオン輝く
眠らない街、東京を記録

ゆりかもめから始まり、新宿、渋谷、東京駅へ──。『Tokyo Aglow』は、いわゆる定番をしっかりおさえつつも、自動車からの視点を織り交ぜるなどオリジナリティーが発揮された作品に仕上がっている。

ちなみに、「Aglow」とは「キラキラと輝く」の意。眠らない街、東京の姿がそこに。

ところで最近、この『Tokyo Aglow』以外にも、外国人が撮影した東京をテーマとするタイムラプス動画をよく見かけないだろうか?

「TOKYOでは、
撮影に集中できる」

そもそもタイムラプスとは、何枚もの静止画をつなげて動画にしたもの。数秒に一回シャッターが切れるようカメラを設定し、5〜10時間をかけて撮影したものが、最終的に10〜20秒のタイムラプス作品になるのだそう。

その間、ミリ単位でもカメラが動いてしまうと、すべてが水の泡に。

しかし、Justinさんによると、東京ではカメラが動くようなトラブルの心配がないらしい。

「街中で機材を出しても、まったく危険を感じません。治安が良いので、夜遅くまで撮影したとしてもリスクは低い。安心して撮影に集中することができます。アメリカで同じことをしようとしても、なかなか難しいでしょうね。もちろん、タイムラプスに適した繁華街がたくさんあることも理由の一つです」

「日没の早さも魅力」

さらに、彼にとっては、早い時間に日が沈むことも魅力なのだとか。

「私は夜景のタイムラプスが好きです。故郷である米・コネチカット州では、夏だと21時ごろまで明るい。でも、東京は19時には日が没みます。その分、夜景を撮影する時間を多く確保できるのが嬉しいですね」

上の写真は実際に新宿で撮影中のJustinさん。

「タイムラプス撮影で面白いことは、自分が予期していなかったものを記録できること。偶然起こることこそが、タイムラプスの大きな構成要素になっているのです」とその魅力についても教えてくれた。

つい先日、そんな彼の最新作『In Praise of Shadows』が公開された模様。今回は日本の「交通機関」がテーマ。気になる人はぜひチェックしてほしい。

Licensed material used with permission by Justin Tierney
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。