NY地下鉄ホームに響く美声が、世界に届いた!

このおじさんの声と表情に注目して欲しいのです。これまでどんな人生を送ってきたのかわからないけれど、なにかが伝わってきて胸を打つ。トリハダものの美声の持ち主!まずは歌を聞いてみて。

NY地下鉄といえば、有名無名に関わらず、才能あるアーティストが演奏やパフォーマンスを行っている場所。ネットで動画が拡散されることもよくありますよね。この男声もご多分に漏れず。

きっかけはTwitterに投稿された動画でした。強烈なエネルギーを感じる歌はすぐさま話題になり、通勤中によく見かけるというニューヨーカーや、テレビ局の公式アカウントに「彼を番組に出すべき」とツイートするユーザーが続々登場。

あれよあれよと言う間に、テレビ出演するまでに至ったのです。

 パフォーマンスに拍手喝采!
なかには涙を流す人も…。

なんと、CBSの人気番組『The Late Late Show with James Corden』に出演!そのパフォーマンスに観客は総立ち。番組のオーケストラには涙を流したミュージシャンもいました。

まるで絵に描いたようなシンデレラストーリーですが、彼の声にこれだけ人を感動させる力があるのには、理由があったみたい。彼は元々シンガーとして才能を認められていた人物でしたが、不運にもデビューのきっかけを失ってしまっていたのでした。

 アルバム発表前に、
所属レーベルが破産。

Pitchfork」によると、1975年、彼は当時18歳のときにT-Electric Recordsと契約を結んでいました。80年に、同レーベルからブルースシンガー、エタ・ジェイムスのアルバム『Changes』が発売されると、その次に発表されるのが彼のアルバムになるという話に。

しかし、不運にも制作は始まらず、未発表のままレーベルが破産してしまったのです。デビューの話は頓挫。彼にできるのは歌い続けることだけでした。それからずっと地道に、公園や路上でパフォーマンスを続けてきたというのです。

 30年歌い続けてきた声が、
世界に届いた!

彼の歌は2015年10月にも一度注目されたことがあります。再生回数は40万回以上にも及んでおり、今回のみならず多くの人を感動させていました。テレビでのパフォーマンスを見てもわかるとおり、偶然の産物ではないのです。

本人はこうコメントしています。

「好きなことを続けなきゃいけない。決して簡単ではないけれどね。ときには電車の中で5時間歌い続けることもあった。それが結果に繋がったともまだ言えない。ただ、マイクなしで歌う姿はなかなか珍しいと思うよ。自分のやっていることを愛さなきゃいけない。私たちは恵まれているんだ。必要なら、朝7時半からだって歌える」。

ホームで歌っているときの必死な表情は、スピーカーに頼らず肉声で歌を届けようとした結果なのかも。

テレビに出演する少し前。彼は生活のために仕事を探しては、面接をいくつも受けていましたが、誰にも雇用してもらえず。そんなときに兄弟から送られてきたのが、自分が地下鉄で歌っている姿でした。一言、「きっと変わる」とメッセージが添えられていました。

動画はその後も視聴数を伸ばし、急遽テレビにも出演。9月15日のツイートによれば、新たにレコーディングが始まったようです。

「アルバムを作っているよ。素晴らしい人たちがサポートしてくれている。祈っているよ。地下鉄の外に出るんだ」。

声そのものにも胸を打たれましたが、彼のことを知ってから聞くと余計に沁みてくるんですよね。

ちなみに、冒頭の動画で歌われているのは、1955年に公開された刑務所映画『Unchained』の主題歌『Unchained Melody』。後に楽曲の人気が映画を上回り、いろいろなアーティストにカヴァーされ、別の映画にも使用された名曲。

待っているかもわからない恋人を想い、早く自由になって帰りたいという気持ちを歌ったものでした。「Righteous Brothers」によるアレンジが有名ですが、YouTubeには、Mike Yungの歌が今までで一番いい!という声も。ぜひ聴き比べてみて。

Licensed material used with permission by mindblowin
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