何もないのに、最高に贅沢。葉山「THE HOUSE on the beach」が教えてくれたこと。

知る人ぞ知る宿泊施設が、湘南・葉山にある。

「THE HOUSE on the beach」と名付けられたそれは、以前にこちらの記事で紹介した「THE HOUSE」の新館に当たる存在。まるで海に浮かんでいるような気分が味わえる、1日1組限定のレンタル邸宅だ。

正直に言ってしまえば、宿泊料金は決して安くはない。それなのに、宿泊希望者が後を絶たないという。

いったい何が、そこまで多くの人を惹きつけるというのだろうか?実際に宿泊してその秘密に迫ると、フォトジェニックの一言にはとどまらない多くの魅力に気付かされることとなった。

日本であることを
忘れさせる「白」

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葉山一と言われる水の透明度を誇る真名瀬ビーチ。「THE HOUSE on the beach」は、そんなエリア屈指の景勝地にある。ギリシャ・サントリーニ島を思わせる真っ白な外観が、特別な体験への期待値を一層高めてくれる。

【1階】

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高揚した気分でドアを開け中へ入る。すると、波の音に誘われ、自然と体が奥へ。

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待ち受けているのは、ベッドにジャグジー、そして透き通った海。さらに、この奥には階段があり、

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そのままビーチへアクセスできる設計に。なるほど、「on the beach」の意味はここで分かる。

【2階】

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中へ戻ろう。階段を登って2階へ行くと、バーカウンターが。

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女性に嬉しいヨガスペースも。

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そして奥の空間が、施設最大のみどころ。大きな窓からは、刻一刻と変化する湘南の海が楽しめる。移ろいゆく光景を目に焼き付けようと、チェックイン時刻の14時ちょうどに入る人がほとんどだそう。

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朝陽もこの通り。波の音を聞きながら目覚めるという、ドラマの世界だと思っていた体験が現実のものに。

オーナーの哲学が
凝縮された空間

ここまでは、印象が伝わりやすいビジュアルインパクトのある特徴を駆け足で紹介してきた。が、ここからは少し視点を変えてこの施設のフィロソフィーについて説明したい。なぜなら、目立たない、あるいはそもそも目に見えない部分にこそ、この「THE HOUSE on the beach」の真の価値があると感じたから。

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たとえば、1、2階ともに壁がない点に注目したい。あるのは、最低限のトイレ箇所のみ。風呂場でさえ、カーテンで仕切るだけだ。

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これは、壁を取り払うことで宿泊者同士の密なコミュニケーションを実現するための工夫。通常の宿泊施設の場合、外出時はグループで過ごしたとしても、ホテルに帰ってくるとそれぞれの部屋に閉じこもって寝るだけという状況になりがち。しかしここなら、どこにいても声が通り、「一体感」を感じることができる。

モノよりも「心の満足」を

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そこには、モノの豊かさではなく、人と人とが結びつくような「心の豊かさ」を目指す場所にしたいという、ふたりのオーナー吉野氏・小林氏の想いがある。

「もう物質的な幸せを追う時代ではなくなったと思うんです。今後は、圧倒的な感動や本当に心地よい空間こそが精神的な満足につながる。ここにきて本当によかったと思えるような最高の体験を味わってほしいですね」

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よく考えてみると、ここにはホテルや旅館のように、きめ細やかなサービスや本格的な料理があるわけではない。つまり、完成されたものを提供しているわけではないのだ。

ただし、それこそがふたりの意図するところ。必ず、宿泊者が何かをしなければ完成しない旅になっているというわけ。

「隙があるくらいが丁度よくて親しみやすい。人の魅力も同じですよね」

吉野氏が笑顔で発した言葉は、やけに説得力を伴ってこちらの耳に届いた。

カスタマイズ感が「今っぽい」

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“箱”は提供してもらえる。そこには、バーカウンターもヨガスペースもある。みんなでゆっくりとお酒を楽しむもよし。インストラクターを呼んでヨガをするもよし。

こんな風に、カスタマイズ可能な「自分たちにしかできない旅」こそが現代的だと思う。これまでになかった不完全さが、かえって新鮮なかたちで人々の心に刺さっているのだろう。

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車を買う。家を買う。確かに、これはこれで豊かさの象徴かもしれない。けれど、たとえそうしたモノを持たなくとも、十分に楽しめるし、十分に幸せ。リッチになりたい、ではなく、ほどよく肩の力が抜けた心地よい暮らしを手に入れたい。「THE HOUSE on the beach」は、そんな自身の内なる欲求に気付かせてくれる。

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ちなみに、冬の海辺といえど、エアコンはもちろん電気暖炉もあるので、室内は快適そのもの。むしろ、天気次第ではっきりと富士山を眺めることができるのは、空気が澄むこの時期ならではの特権と言える。

基本的には4名までの宿泊だが、追加料金を払えば最大6名まで滞在可能。予約はこちらからどうぞ。

それにしても、何もないのに、最高に贅沢な時間だった。このポジティブなアンバランス感は、当分忘れられそうもない。

Licensed material used with permission by THE HOUSE on the beach
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