アイさん、ラオラオ、うらやましすぎる「北京の子育て事情」。

数年前、中国の遊園地の植え込みで親が子どもにオシッコさせている! というニュースが日本でも話題になりました。

衝撃を受けた人もいると思いますが、1年の半分を北京で暮らしている私にとってはよく見かける光景です。変化してきたとはいえ、中国ではまだまだ子どもはその辺の茂みでオシッコしてもいい、という風潮があります。また、ショッピングモールやレストランの隅のほうで、ササッとオムツ交換をしている人がいても、誰も咎めません。

その是非はともかく、中国で暮らしていて思うのは、社会全体が子どもに対して寛大だということ。その根本には、“子どもはすべての人の宝。子どものすることには大人は目をつぶってあげようよ”という考えがあるようです。

そんな彼らにとって子育ては重要問題。少なくとも北京のような都市部で働くママには、心強い味方がいます。

北京の「アイさん」は、
家政婦+ベビーシッター!?

まずは、アイさんと呼ばれるお手伝いさん。

週6日間。いわゆる9時5時で、掃除、洗濯、料理、買い物、ベビーシッターの全てを一手に引き受けてくれます。

お値段は、仕事内容というよりも住んでいるマンションのグレードに合わせて高くなります。例えば、北京のハイクラスなマンション勤務の相場が日本円で8万円ほど。昔に比べればアイさんの賃金は高騰していますが、家事育児の全てを任せられるとなれば、核家族の働くママにとっては相当の価値があります。なかには、住み込みで24時間赤ちゃんの世話をしてくれるアイさんもいます。

住み込みだから無敵!
「ラオラオとラオイエ」。

もうひとりの味方は、ラオラオ、ラオイエと呼ばれる母方のおばあちゃんとおじいちゃんです。

北京では、ラオラオとラオイエが孫の面倒をみて、父方のおばあちゃんナイナイとおじいちゃんイエイエが養育費を助けるというのが一般的。ラオラオとラオイエは、田舎から出てきて娘夫婦の家に同居。週5日から6日間、孫の面倒をみてくれます。残りの1日2日は、ちょっと休んで市内観光などしたり。

日本の同居と違うのは、家庭によってはナイナイや娘夫婦がお給料的なものを払うことがあることと、子どもが小学校に入るぐらいまでの期限付きの同居の場合が多いこと。ラオラオが無理なら親戚のおばさんがこの立場になるのも、日本との違いです。

ラオラオ、ラオイエにとっても娘や孫の顔を見れるうえ、退職後に少しでも収入を得ることができて、都会の暮らしが体験できるというメリットがあります。

実際、北京で昼間の公園を覗いてみると、子ども達を遊ばせているのはほとんどがラオラオかアイさん。子どもたちも“ママがいなくて寂しい”というより、“みんなこんなもんだ!”という感じです。

3食送迎バス付きの
「手厚い幼稚園」。

そして、最後の味方は幼稚園です。

驚くなかれ、中国の幼稚園は朝7時から夜7時まで、3食送迎バス付!

働くママである中国人の友人は、“日本の女性がアイさんも雇わず、朝9時から夕方3時までしか面倒をみてくれない幼稚園に子どもを通わせて、旦那さんの分の家事をして、どうやって働いているのか見当もつかない”と言います。“中国のママなんて、アイさんを雇って、ラオラオもいて、上の子は夜まで幼稚園で過ごして。それでも子育てと仕事の両立にヒーヒー言ってるのに!”

裕福な家庭でも
共働きが当たり前。

中国では、働ける人はどんどん稼いだ方がいいという考え方が主流です。

一部でタイタイと呼ばれる優雅な専業主婦もいますが、多くのママは自分の積み上げてきたキャリアを出産と子育てによって手放すことはナンセンスと考えています。

経済的には共働きの必要のない友人に、なぜ働くのかを聞いたところ、“働けばもっと裕福になれるし、子どもにもっといい教育を受けさせられる。それに自己実現もできる”という答えが返ってきました。

本気で社会全体がそう考えているので、サポートが手厚いのもかもしれません。

さらに、冒頭でも書いたように中国社会は子どもに対して寛容です。

公共の場で、多少子どもが騒いでいても、咎められないばかりか、周囲は“元気でいいねえ!”という反応。

子育て現場のルールもゆるく、その辺で遊んでいる子のおもちゃは何も言わずに借りてもOK。

ある日本人ママが、娘がいつも友達の三輪車に乗っているので“そんなに好きなら友達に悪いし、娘にも同じものを買ってあげたい”と言ったところ、アイさんに“毎日借りているんだから、同じものを買うのは無駄だよ”と言われたとか。“そっか、それでいいいんだ!”と納得したそうです。

友達のラオラオがみんなに手作りのおやつを配りまくって、知らないラオラオが一緒に遊んでくれてる、なんて光景も日常です。

そんな社会と心強い味方のサポートを受けての、北京子育て事情。文化の違いはあるものの、仕事と家事と子育てに奔走する日本の働くママには、羨ましく映る面も多いと思います。

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