カリスマ弁護士に学ぶ、「正しい考え方」の基本6つ

itomakoto_photo伊藤真/Makoto Ito伊藤塾塾長。東京大学在学中に司法試験合格。その後、受験指導を始めたところ、たちまち人気講師となり、「伊藤真の司法試験塾(現、伊藤塾)」を開設する。「伊藤メソッド」と呼ばれる革新的な勉強法を導入し、司法試験短期合格者の輩出数全国トップクラスの実績を不動のものとする。「合格後を考える」という独自の指導理念が評判を呼び、「カリスマ塾長」としてその名を知られている。

人生は「未知の問題」であふれている。普段から自分の頭で考えないでいると、人の指示に従ったり、集団についていったりするしかないだろう。だが、人の指示やみなの意見が正しいとは限らない。自分にふりかかった火の粉は自分で振り払わないと、誰も責任はとってくれないのだ。

ここでは、拙著『考える訓練』から自分の頭で考える力を身につけるための基本的な方法を紹介する。

「考える訓練」を重ねていけば、あなたという個人がより幸せに生きられる。自分以上に自分のことをちゃんと考えてくれる人は、他にいない。

01.
「考える」とは
「答えを作り出す」こと

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未知の問題に対して、答えをつくり出す。それが法律家にとっての「考えること」。法律の世界では、唯一の正解などない。自分で答えをつくり出して、その答えを「事実」と「論理」と「言葉」で説得する技術が、法律家の能力である。

仕事でも人生でも同じことが言える。これは売れるに違いないと自分で確信したならば、なぜこれが売れるのかということを、「事実」と「論理」と「言葉」をもって上司やクライアント、ひいては世の中に説明して「これでやりたい」と言わなければいけない。思っているだけでは誰もわかってくれない。

正解を見つけるまでに無数のアプローチ法がある。どれが正しいかは誰にもわからない。だから自分でつくり出した答えを説得していくのだ。

「考えろ」と言われてただじっとひらめくのを待っていても、そのうち眠くなってしまうのがおちである。「考える訓練」として、考えるアプローチの仕方を知っておく必要がある。

02.
関連性に注目する「横展開」
とことん深く考える「縦展開」

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物事を考えるときは、「関連性」や「関係性」に注目すると、考えるキッカケを見つけやすい。世の中にある物事、出来事、制度、人間などは、すべて必ず何かの関係性の中に存在している。

私は鉄道が好きで、いわゆる鉄道オタクである。その鉄道を例にとっても、それだけが単体であるのではない。誰がつくったのか、どの時代のものか、どこの国のものか、また鉄道は莫大な費用と最先端の技術が必要なので、国や軍との結びつきなど、さまざまなことが密接に関係している。

また、縦に深堀りしていく方法もある。気になったひとつのことについて、ひたすら深く掘り下げて考える方法である。目の前の小さなこと、自分には関係ないような物事から、どれくらいの事柄を推測することができるか。

関連性に注目する「横展開」、とことん深く考える「縦展開」の2つの方向で考えていくことが、「考える訓練」になる。

03.
些細なことでも
対象を比較してみる

「考える」とは「相互の関係性の種類を見つけ出すこと」だと言っても過言ではない。これを見つけために最も効果的な方法が「比べる」こと。「比べる」とは「共通点」と「相違点」を見つけ出す作業である。この商品とあの商品は何が同じで何が違うのか、前回の契約と今回の契約はどこが同じでどこが違うのか考える作業は、非常に効果的である。比べるものは正反対のものがいい。自分と違う立場、正反対の意見と比較して、共通点、相違点を整理していくのだ。

ただここで注意したいのは、比較が単なるリサーチで終わってしまってはいけないということである。ただ違いと共通点を羅列するだけではなく、そこから自分なりの答えを出さなければならない。

例えば、「昼にラーメンを食べるか否か」という問題を自分の中で二項対立させてみる。それぞれのプラスとマイナスの要素を比較し、自分なりの結論を出してみるのだ。結論は「ラーメンを食べる」でも「食べない」でもいいし、「昼は抜く」「フレンチにする」といった別の提案をするのもありだろう。

とにかく対象を比較して、最終的には自分なりの答えをつくり出すことが重要だ。

04.
極端に振り切ることも
ひとつの「入り口」

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自分の考えがいまひとつはっきりしなかったり、その答えでいいのかどうかわからなかったりするときには、「自分の考えを極端にしてみる」のがいい。そうすると、今まではっきりしなかった「本質」が見えてくることがある。

例えば「憲法は法律ではありません。だから国民には憲法を守る義務なんかありません」と言えば、国民も「あれ?」と思うはずだ。なぜそんなことを言うのだろうと疑問や関心を持ち、「憲法を守る義務があるのは、国民ではなく国である」という本質に到達しやすくなる。「あれ?」と思うほどの極端な意見にふれることが「考える訓練」の入り口になるのだ。

自分で考えるときも、余計なものを削ぎ取って、何が本質を言い表す言葉なのか考え、そのキャッチコピーを考えてみるといい。コピーを考えることは、本質を可視化する、言語化することで、これは本質に近づく行為そのものだ。

05.
具体的な経験は必ず
抽象的なルールへ変換

「考える訓練」の方法として、「具体的なものを抽象化する方法」がある。例えば、ある具体的な失敗があったとする。そこから、抽象的なルールや教訓を見出していくのだ。

先日私は顔がヒリヒリするほど日焼けをしてしまった。なぜならその日、私は屋外で講演をしたからだ。暑いなとは思ったが、まさか誰も日焼け止めなど持っていないだろうと思ってスタッフに聞きもしなかった。しかし、休憩時間にスタッフに「用意してありますから、日焼け止めが必要でしたらおっしゃってください」と言われたのだ。

ここで得た教訓はいくつかある。来年はちゃんと日焼け止めを持って行こう、勝手な思い込みで判断せずに必ず相手に確認したほうがいい、さらに、相手によかれと思ってやったことでも、きちんと意志疎通ができていなかったら意味がないという3つだ。

たかが日焼け止めだが、「具体的」な経験から「抽象的」な法則やルールが抽出できないと、同じ失敗をくり返すことになる。だから「具体的」な経験を単なる経験で終わらせないで、必ず「抽象化」するクセをつける方がいい。

06.
「なぜ?」を3回くり返すと
いやでも問題の本質に近づく

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一生懸命考えても、どうにも考えが深まらないときや、浅い考えに終始してしまうときは、「なぜ?」を3回くり返す方法を試してみるといい。そうすることで、嫌でも考えが深まってくる。

例えば、日本では人を殺すと処罰される。なぜか。人を殺すのは悪いことだからだ。なぜそれが悪いことなのか。「悪い」とひとくちに言っても、いろいろな説明のしかたがあるだろう。「人が大切にしている命を奪ってしまうのは悪いことだから」という答えが出てきたら、さらにもう一度「なぜ」と言ってみる。「なぜ?」「なぜ?」「なぜ?」と3回くらい掘り下げて精度を上げていくと本質に近づき、考えが深まるのである。

これは人生に悩んでいるときにもおすすめだ。人生に不安を感じている。「なぜ?」司法試験に落ちるかもしれないから。「なぜ?」司法試験に落ちると不安なのか。浪人できないから。「なぜ?」浪人できないのか。そう考えていくと、案外不安の種は小さいことだったりする。

そのためにも、普段から「なぜ?」と考えるクセをつけておくのは有効な方法である。

考える訓練
コンテンツ提供元:サンマーク出版

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