部下を変えたいのなら、ダメ出しではなく認めてあげるところから始めよう

あなたが「部下を変えたい」と思ったとき、どんな手法を使って変えようとしていますか?やはりダメ出しや説教になってしまっているのではないでしょうか。

企業の人材育成や組織開発をサポートしている三浦将さんは、自身の著書『相手を変える習慣力』で、相手を変えるにはそういった方法ではなく「承認すること」が重要だと訴えています。「ダメ出しも大切」と思っている人は、彼の理論を参考に、まず思考を変えるところから始めてみては?

「変わって欲しい人」を
イメージしてみましょう

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相手を変えたいと思うとき、あなたはどんなことをするでしょうか?

ここでイメージしてみてください。「変わってほしい人」と言ったとき、あなたの頭に浮かんでくるのは誰の顔ですか?顔が浮かんできたら、その人が今、あなたの目の前にいることを想像してみてください。

・目の前にいるその人を見て、何を感じますか?
・どんな気持ちになっていますか?
・どうしてその人に変わってほしいのでしょうか?
・どんなふうに変わってほしいですか?

いろいろなイメージが湧いてきたかと思います。自分の思いについても新たな気づきがあったかもしれません。そんな中、あなたはこの目の前の人をどんな存在として見ていますか? そして、どんなことを言いたくなり、どんなことをしたくなりましたか?

・「あなたの◯◯な点は問題だから変えたほうが良い」
・「あなたは人に◯◯な態度をとるから、直したほうが良い」
・「あなたは怠け者だからちゃんと仕事をしてほしい」

ついついこんな感じになりますよね。相手を目の前にすると、より「変えたい」という思いが強くなるのは仕方のないことです。あなたは良かれと思って、心に強く思ったり、言葉や態度で伝えていると思います。しかし、この部分にこそ、目の前の相手が変わらない根本的な原因があるのです。

変えたいのなら
「変えようとしない」こと

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あなたが相手を変えようと強く思えば思うほど、態度や言葉を通して相手に伝わります。では、この変えたいというメッセージが強いと何が起こるのでしょうか。

ここで、もし以下の言葉をあなたが投げかけられたら…とイメージしてみてください。

「あなたのそういう部分はどうかと思うから、直したほうが良い」

どう感じましたか?素直に直そうと思えましたか?仮にその部分をあなたが自覚していたとしても、目の前の人からこういうメッセージがきたら、なかなか素直になれませんよね。それは、あなたの気持ちだけではなく、潜在意識も抵抗を示している状態だから。あなたの気持ちがあまり抵抗を感じていなかったとしても、潜在意識がしっかり抵抗しているのです。

相手を変えようとする気持ちは、相手にダメ出しをする気持ちの塊です。「あなたは変わるべき」というメッセージは、相手にとっては「あなたはダメだから変わるべき」と捉えられてしまいます。仮にダメ出しする気持ちはなくても、相手の潜在意識がダメ出しと受け止めてしまう可能性もあります。相手を変えたいのであれば、変えようとしないことが重要なのです。

ダメ出しではなく
「承認」すること

相手を変えたいと思うのなら、まずは承認をしてください。相手の存在そのもの、そして可能性を承認するのです。これが何よりも大事なこと。「今はたまたまこういう状態だけど、君の本質は可能性に溢れている」というような見方に、あなた自身の思考をチェンジさせましょう。

そうすることで相手はあなたのことを「認めてくれる人」、さらには「気持ちを分かってくれる人」と感じ、意識と潜在意識両方のレベルであなたのことを「安全な存在」とみなします。

これにより、相手の潜在意識の安心安全欲求は満たされるので、相手はあなたのこと、そしてあなたの言っていることを受け入れられる状態になります。これが変化への大切な第一歩なのです。

信じることで
相手の潜在力は開花する

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ここで、承認によって成功した事例を紹介しましょう。

ハーバード大学のローゼンタール博士がある実験を行ないました。まず博士は、小学1年生の担任教師に「◯◯くんと△△さんは、才能が開花する可能性を持っている」と伝えました。実はその子どもたちは、ただランダムに選ばれたに過ぎません。

その教師は、子どもたちに特別な力があると信じて授業を進めていきます。そして8ヶ月後。子ども達のIQテストを行ないました。すると、ランダムに選ばれた子どもたちのIQの変化の平均が27.4ポイントと高く、その他の子どもたちの平均であった12ポイントを15.4ポイントも上回る結果になったのです。

これは、相手の可能性を信じて承認するだけで、実際に目の前の人たちの潜在能力の開花が格段に進むことを証明してくれています。指導者が相手の力を認めることで、相手もしっかりと変わっていくのです。部下の育成に悩んでいたら、まずは「承認」することから始めてみてください。

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