何もしなくてもお金がもらえる「ベーシックインカム」を、詳しく解説。

マーク・ザッカーバーグやイーロン・マスク、リチャード・ブランソンなどの世界の名だたる起業家が注目している、「ユニバーサルベーシックインカム」。フィンランドでは、試験的に一部の人々に対して、導入がされています。さらに、賛否両論はあるけど、希望の党も公約にしていて、国内でも関心が持たれ始めています。

だけど、「どのような制度なのか」というのは、あまり知られていないかもしれません。人気動画サイト「Kurzgesagt」が、詳しく解説をしているので、どうぞ。

「究極の社会保障」と
言われる理由とは…?

もしも、何もしなくても国が一定の生活を保障してくれるとしたら、あなたは働き続けますか?それとも、学校で勉強をし直す?全く働かないという意見もあるかもしれませんね。

このコンセプトが、ユニバーサルベーシックインカム(UBI)と呼ばれるものです。

2017年、UBIは注目を集め始めることになりました。すでに、いくつかの国や地域では、試験導入がされています。また、生活保護の代わりになるのではないかという意見も。

では、どのように機能して、何が問題になっているのでしょうか?

今のところ、UBIの定義や理想のカタチは決まっていません。このビデオでは、最低限の生活を保障するための制度の意味で、説明していきます。

例えば、アメリカでは、1ヶ月に1,000ドルくらいの目安。

支給されたお金には、税金がかけられず、使用制限はありません。

そこで、多くの人が遊ぶだけ遊んで、働かなくなってしまうのではないかと懸念されています。

でも、2013年に行われた世界銀行の調査により、タダでお金をもらった貧しい人は、酒やタバコに浪費することは少ないと、判明しました。他の研究では、裕福な人ほど、これらにお金を使う傾向があると言っています。

働かなくなってしまうポイントは、どうでしょう。

1970年代のカナダでの試験では、約1%の受給者が仕事を辞めたそうです。だけど、その理由のほとんどが、子どもの世話をするため。

また、労働時間の短縮の効果もあり、勉強や仕事を探す時間が増えたとのこと。つまり、怠惰になる心配もあまりありません。

現在の社会保障制度には、「自分の好き嫌いに関わらず仕事を引き受けるべき」などの縛りがあります。これでは、時間の無駄になってしまう可能性も。

しかも、たくさんの人が受動的になってしまうという問題点も存在します。例えば、1,000ドルの給付金をもらってる人が1ドルでも稼いだら、多くの制度ではそれを受け取れなくなってしまいます。1,200ドルの給料をもらえる仕事を見つけても、税金などを払ってしまったら、実際の金額は給付金以下になることだって。

だから、頑張れば頑張るほど、状況は悪化してしまうということもありうるのです。これなら、消極的になってしまうのも理解できるでしょう。

その点、UBIの金額は減らされるという心配がないので、必ず貧困の改善につながると考えられています。仕事をすることが、報われるように。

まとめると、UBIは多くの人がチャレンジできる土台づくりをサポートする制度なのです。

と、ここまでが「ベーシックインカム」の基本的な説明です。動画の後半部分では、導入に伴う疑問点を紹介しています。ここからは、興味のある人だけクリックして、見てください。日本語の字幕もあるので、分かりやすいですよ。

Licensed material used with permission by Kurzgesagt
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