米の人気レストランが「ホームレス限定オープン」!その裏にあったオーナーの思いに胸が熱くなる・・・

米メリーランド州ボルチモアのとあるレストランが、この夏5日間限定で特別客を招待すると、地元情報誌「Baltimore magazine」が伝えている。ライターLauren Cohen氏によれば、招待されたのはこの街で路上に暮らすホームレスたち。もちろん、料金はすべて無料。この粋な計らいの裏には、地域住民の団結を呼びかけるレストランオーナーの情熱があった。

2015年4月12日、この街で黒人青年が警察に拘束され、その後死亡するという事件が発生。死因の不透明さに加え、相次ぐ警察官による黒人男性射殺事件に、ボルチモア市民の怒りが爆発。激しい抗議行動が起こり、市は4月28日から6日間に渡り夜間外出禁止令を敷いて鎮圧に努めた。

こうした背景を踏まえて、Cohen氏の記事を読んでみると、このオーナーの熱意が理解できるのではないだろうか。

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2015年4月〜5月に実施された夜間外出禁止令以降、ボルチモアの外食産業は、大きな痛手を追っている。ようやく回復の兆しを見せはじめ、今回の「ボルチモア・レストランウィーク(7月24日〜8月2日の期間開催)」で、昨年並みの客足が戻ってくることを、どのレストランオーナーも期待しているに違いない。

新規顧客獲得に向けた準備に余念がないなか、レストラン「Tabrizi's」のオーナーMichael Tabrizi氏だけは、他店と違う別の計画があるようだ。プリフィックスメニューで予約を受け付ける代わりに、Tabrizi氏はレストランウィークに先駆けて、7月20日からの5日間限定で、路上生活をするホームレスに向けて店を開ける予定。その理由をこう述べている。

「3ヶ月前の混沌とした状況を目の当たりにしてから、もっと人と人とが手を取り、団結した方がこの街のためになると思えたんだ。じつは、以前にもこの企画をやったときに、この街のホームレスがどのくらいいるかも把握できた。今は収入のことなんかより、地域やここで暮らす人々のことを優先して考えるべき」

通常のレストラン営業の他、ケータリングやウエディング事業など、マルチに展開する「Tabrizi's」、この5日間だけはホームレスのためだけに集中するそう。

「彼らはお腹を空かせているだけじゃなく、絶望感からプライドを失いかけているんだ。だから、ただ彼らを迎え入れるだけでじゃなく、きちんとお客としてお招きするつもりだよ」

特別メニューはまだ未定のようだが、グリルチキンかビーフステーキに野菜を添えたプレート、デザートにはアイスクリーム、そしてシャンパンを付けた献立を予定してるそう。食事は午後の1時、3時そして5時の毎日3回提供される予定。

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7月の初めにこのプロジェクトを開始して以来、「Baltimore Area Concierge Association」と連携し、レストランまでのバス輸送サービスの提供や、街の清掃作業などのボランティアスタッフを動員することが決定。

「ただ、街のみんなに知ってもらいたいだけなんだ。ボルチモアは回復までに長い道のりがあった。我々には他の人たちまで先導することなんてできない。だって、ここは我々みんなの街なんだから。私にできるのはただ、人と人とをつなげることさ」

これがTabrizi氏のゴールとするものではないにせよ、彼がイニシアチブをとって他のレストランオーナーたちを鼓舞する起爆剤になることを彼は望んでいる。


初日(7月20日)、二日目の様子が「Tabrizi's」の公式ページに、Tabrizi'sのコメントとともに掲載されている。初日は150人、翌日は220人のホームレスが来店。写真の男性は、感謝の言葉を何度も繰り返し食事を楽しんだそう。とても礼儀正しく、紳士的だったとTabrizi's氏。

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ひとりのレストランオーナーのアクションが、地域と住民を再びつなぎ合わせている。

Licensed material used with permission by Baltiomore magazine , Tabrizi's

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