7大陸最高峰を「日本人最年少」で制覇した女子大生、南谷 真鈴さんってどんな人?

世界7大陸の最高峰を登る、通称「セブンサミッツ」を若干19歳の若さで見事達成した女性がいます。冒険家で大学生(早稲田大学)の南谷 真鈴さんがその人。2014年12月、最初のアタックに成功してからわずか1年半余り。二足のわらじの冒険家は、軽やかに7つ目の山も制覇してみせました。

いったい彼女のバイタリティはどこからやってくるんだろう?偉業達成し、帰国後の真鈴さんを直撃。そこには、等身大の女子大生としての一面と、10代とは思えないセルフプロデュース能力の高さがありました。

日本人最年少記録更新
女性では世界歴代2位

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まずは真鈴さんが挑んだ7つの山を登頂順に見ていきましょう。

①アコンカグア(6,960m) 2015年1月、南アメリカ大陸
②キリマンジャロ(5,895m) 2015年7月、アフリカ大陸
③コジオスコ(2,228m) 2015年12月、オーストラリア大陸
④ヴィンソン・マシフ(4,892m) 2016年1月、南極大陸
⑤エルブルス(5,642m) 2016年3月、ヨーロッパ大陸
⑥エベレスト(8,848m) 2016年5月、アジア大陸
⑦デナリ(6,190m) 2016年7月、北アメリカ大陸

日本人最年少記録更新は、2003年に渡辺大剛さんが達成した22歳以来。女性としては1992年に達成した田部井淳子さんに次いで二人目の快挙です。

今年5月23日、真鈴さんは世界最高峰のエベレスト登頂に成功するや、そこから中40日ほどで、残り1山となったデナリ(旧称マッキンリー)に挑んだのです。下山に費やした日数を差し引けば、おそらく30日も間隔がないタイトなスケジュールでの弾丸チャレンジに、登山関係者も一様に驚きを隠せなかったようです。

元祖アルピニスト野口 健さんは、1998年、25歳でチョモランマ登頂に成功し、当時の7大陸最高峰登頂最年少記録を樹立した人。装備の進化はもちろんあるでしょうが、同じ頂からの景色を見た先輩クライマーからも、驚きと祝福のツイートが寄せられました。

「ユニクロ」に直談判して
特注ダウンスーツを開発

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野口さんが指摘するように、今回あのユニクロが登山ウェアを提供していたことを多くの人が知ったのは、彼女の帰国後の記者会見を通して。じつは、真鈴さん「ヒートテック」や「ウルトラライトダウン」といったユニクロ定番アイテムを、登山時だけでなくプライベートでも愛用する生粋の“ユニクラー”。シンプルで飽きのこないデザインを山ファッションとしても楽しんでいるそうです。

エベレスト登頂前、彼女は自らユニクロに掛け合い協力を要請しました。18歳(当時)の壮大なチャレンジと熱意に同社も支援を決定。こうして、女性ならではの視点やリクエストを取り入れた特注のダウンスーツで、彼女はエベレスト、デナリ登頂に成功しました。

気軽に手に入る、あのユニクロのウェアが過酷な環境下でも活躍していたとは……。

アタックの必需品、
パワーの源は大好きなお菓子

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重装備にヘルメット、サングラス、顔全体を覆いながら険しい雪山に挑む姿からは、それこそ年齢なんて分かりません。けれど、彼女の持ち物やテント内での生活を聞くと、19歳等身大の女子大生の姿が垣間見えます。

たとえばこちら、エベレスト登頂に向けてベースキャンプへと移動する前日(4月20日)、お菓子を小分けにパッキングする真鈴さんのFacebook投稿から。

「なんだかクリスマスの気分♡大好きなお菓子がいっぱい。遠征でのお菓子選びはウキウキする瞬間です」。

ここから34日後、ついに世界一高い山の尾根にたどり着いたのです。

彼女にこんな質問をしてみました。

TABI LABO(以下TL):やっぱりお菓子はパワーの源?

真鈴一回の遠征で、だいたい3〜5キロくらいお菓子を持っていきます。エベレスト挑戦のときはプラス10キロでしたね。バラエテイと高カロリーなものに気を配ります。それこそプロテインバーからエナジージェルまで。山の上では素早く食べられることが大事。身の安全を確保したらサッと。逆にゆっくりできるテントでは、プロテインバーやバランスバーも食べますよ。たくさん食べすぎて飽きちゃったんですけどね(笑)。今ではチョコレートやドライフルーツ、ナッツ、サラミなんかを多めに持っていくようにしています。

TL栄養補給として「食べる」ことが大事なんですね。結構カロリー過多になりません?

真鈴一般的にエベレスト級の山では、一日に8,000〜10,000カロリーを摂取するんです。私なんか、登頂前日にそれを軽く超えるくらい体に詰め込んだんじゃないかって思います。8,000メートル地点では、普通なら食欲不振になるはずなのに、なぜか私だけ食欲旺盛。寝る間を惜しんで……というくらいに。周りのメンバーと比べても一人だけ痩せなかったり(笑)。逆にちょっとぽっちゃりになって帰国することもあるくらい。

初めての登山からわずか6年
挑み続けることの原点

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1996年、神奈川県川崎市に生まれた真鈴さんは、父親の仕事の関係で幼少期から海外生活を続けてきたそうです。山との出会いは13歳、当時香港に引っ越したばかりの時期だったそうです。

真鈴中学2年生というセンシティブな時期に、親しい友人とも別れ、新たな環境でまたやっていかなくてはならない。そんな時、私にとって山はある種「瞑想」に近いものでした。香港の山を登っているとき、ふと後ろを振り向けば乱立する高層ビル群がありました。そのとき、忙しない無機質な街の中で、ほんの些細なことで悩んでいた自分に気がついたんです。以来、自然と山登りが増えていきました。

TL:つまり、山は自分と向き合える場所だった。

真鈴:山を登る際、友人と協力したり、深い考え事をしたり。どれも学校では教えてくれないことばかりでした。じゃあ、他の山は私に何を教えてくれるんだろう?家でも学校でも、いつも他人に変化を求めるのではなく、自分が変わることで成長していかないといけない。そのことに気づかせてくれたのが山登りだったんです。その時から、常に自己成長のために努力できるようになり、「人生の競争相手は自分だけ」と実感するようになったんです。

青少年育成プログラムの一環で初めての山登り体験が、彼女のその後の人生を大きく変えるターニングポイントになった。それにしても、13歳にしてこの達観ぶり、うーんスゴい!

そして、山との出会いからわずか6年。彼女は世界7つの頂に立った訳です。

女子大生と登山家の両立
自己実現のパワーこそ彼女の魅力

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TL:ところで大学生と冒険家、二足のわらじを両立するのは大変はなず。資金調達など苦労はありませんか?

真鈴私はこのプロジェクトにあたって、一切両親から金銭的なサポートを受けずにやってきました。なので、受験真っ只中の高校三年生の時でも、授業が終われば手当たり次第にサポートしてくれそうな会社にメールを送ったり、電話をかけまくってました。幸い親切に応援してくださる企業や助けてくれる方が、少しずつ集まったんです。でも、「こんな小娘に登れる訳がない」と面と向かって言われたことだってありますよ。

TL:一から十まですべて自分、セルフプロデュース能力も山で養ったとか?

真鈴もともと海外の学校で、よく行事などPR担当を務めることが昔から多く、資金調達やメディアへのアプローチなどを経験することができていたんですよね。それがスポンサー探しにも生きているんだと思います。

誰の力も借りず自分の力だけで、支援者を募り、スポンサーを探した真鈴さん。この自己実現のパワーこそ、人を惹きつける彼女の魅力そのもの。

山は天候との戦いとも言います。今回のセブンサミッツ達成が少なからず運に恵まれていたことも事実でしょう。だとしても、自ら「チャレンジと成長の場」と例えたエベレストを制し、7つの山を制した彼女の原動力は、間違いなく6年前の初めての登山で実感した「競争相手は自分の内にある」、この想いに突き動かされているんでしょうね。

夢の冒険は、
まだ始まったばかり

帰国後、友人たちと出かけたディズニーランドで楽しそうな笑顔の写真をFacebookにアップするなど、女子大生らしい一面をのぞかせた真鈴さん。

TL:日本人最年少の金字塔を打ち立てたいま、次なる目標はどこに?

真鈴セブンサミッツ挑戦の合間に南極点までスキーをしたので、次は来年の3月ごろ北極点までのスキーを計画中です。ひとまず、今は大学の授業に出て、その後のプランニングをゆっくりしていきたいと思っています。

ヒマラヤ8,000メートル級の14座、南極点、北極点を制する「エクスプローラーズ・グランドスラム」も視野に入れる真鈴さん。彼女の見果てぬ夢は、まだ始まったばかり。

Licensed material used with permission by Marin Minamiya, 公式サイト
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