失敗を力に変えた偉人に学ぶ、「人格」の大切さ

会社の上司に求める条件で「人格者である」ことを挙げる人も多いのではないでしょうか。

組織のリーダーになる人は、仕事の資質の他にも心を磨かなければ部下から信頼を得ることはできません。遠越段さんの著書『偉人たちの失敗』には、偉人たちの名言を引用しつつ、人格を形成する重要性が書かれています。その中から3つの内容を紹介しましょう。

01.
優れた科学者を生み出すのは
知性ではない

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「仕事は、人生に実質をもたらす唯一のものです。とはいうものの、私たちの達成することなんて、石けんの泡のようなものにすぎません。わたしたちは、皆二本足の獣で、サルの子孫なのです」

アルベルト・アインシュタイン(物理学者/ドイツ)

アインシュタインは20世紀を代表する物理学者です。相対性理論の中身が詳しくはわからなくても、その言葉を聞いたことがある人は多いと思います。

アインシュタインが絶大な人気を誇るのは、その人間性にもあります。天才でありながら、子どものような純粋な心と行動力を持っており、私たちに親しみを感じさせてくれるのです。彼は次のような言葉も残しています。

「挫折を経験したことがない者は、何も新しいことに挑戦したことがないということだ」

「優れた科学者を生み出すのは知性だと人は言う。彼らは間違っている。それは人格である」

人はどうしても目先の実績や仕事に対する評価を気にするものですが、本当に大切なのはその仕事を通して人格を磨いていくことです。そういった学者やリーダーこそが、この世で本当に役立つものを生み出す人になるのです。少々の失敗や目先の成果、利益に一喜一憂することなく、世の中に感謝しつつ、何が起きても前へ進む人になるべきだということです。

アインシュタインも、いくつもの困難にもめげず、人格の向上に価値を置き、道を誤ることなく突き進んだのです。

02.
どれだけ才能があっても
忘れてはいけないこと

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「三振を恐れて、バットを振るのを止めてはならない」

ベーブ・ルース(プロ野球選手/アメリカ)

ベーブ・ルースは通算714本のホームランを打ちました。生涯打率は何と3割4分2厘。しかも若いころは投手としても活躍し、毎シーズン20勝近い成績を残しています。

今ではホームラン数でベーブ・ルースを越える人も出てきていますが、ボールの質が現在と当時とではまったく違っており、10本も打てば大ホームラン打者という時代だったのです。そう考えてみると、ベーブ・ルースの成績はとてつもなく凄いものです。

ここに誰もが知っている有名な逸話があります。予告ホームランです。

ベーブ・ルースファンのジョニー少年は、重い病気を患っており生きる希望を失くしかねない状態でした。困った両親は、思い切ってベーブ・ルースに電話をして「サインボールをくれないか」と頼みました。なんとベーブ・ルースはその知らせを聞いて病院にかけつけたのです。彼は少年に言いました。

「ワールドシリーズで必ずホームランを打つ。その代わり君も必ずよくなるんだ」と。

ベーブ・ルースは見事この約束を守りました。この時、自分のバットでライトスタンドを指したのが予告ホームランの始まりだといわれています。ベーブ・ルースのような偉大な人の人生を見ると、どんなに才能に恵まれていても、まわりに感謝をして、応援してくれる人に報いるために常に努力をしていることがわかります。

03.
何かことを成す人は
間違え多き「人格者」である

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「優れた者ほど間違いは多い。それだけ新しいことを試みるからである。一度も間違いをしたことのない者、それも大きな間違いをしたことのない者をトップレベルの地位に就かせてはならない。間違いをしたことのない者は凡庸である。その上、いかにして間違いを発見し、いかにしてそれを早く直すかを知らない」

ピーター・ドラッカー(経営学者/アメリカ)

ドラッカーは経営学という学問を樹立したといわれています。彼の指摘は、未来の社会を予測し、あるべき人と組織のあり方を的確に教えてくれています。ドラッカーはとくに日本人に人気のある学者ですが、その理由は日本人や日本企業のあり方に非常にシンパシーを感じていたことにも理由があると思います。

「人のマネジメントにかかわる能力、たとえば議長役や面接の能力を学ぶことができます。管理体制、昇進制度、報酬制度を通じて人材開発に有効な方策を講ずることもできる。だがそれだけでは十分ではない。スキルの向上や仕事の理解では補うことのできない根本的な資質が必要です。それは誠実さという徳、人格の高さです」

これは、ドラッカーの言葉です。この世の会社を含めた組織は、社会のため、人々の幸せを実現するために存在理由があって、そこから外れたものは消えていくことになります。だからこそ、組織においてリーダーになるべき人は人格の高さや真摯さ、誠実さが求められるのだと主張しています。

ドラッカー自身の人生は常に栄光に包まれたものだったように見えますが、やはり彼にも人生の分かれ目はあったでしょうし、失敗も経験したでしょう。だからこそ「優れた者ほど間違いは多い」と断言するのだと思います。

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