お金の現実と向き合って「生活を潤す」3つの考え方

海外で生活マーケティングを学んだという沖幸子さんは、自身の著書『部屋も心も軽くなる「小さく暮らす」知恵』(青春出版社)のなかで、お金との向き合い方を変えると、心の貯金が増えて気持ちが豊かになる、とまとめています。

無関心ではないが、執着もしない。それくらいのスタンスで付き合っていけば、生活する上での工夫も生まれますし、収入の範囲で幸せを見つけられるようになります。

やりくり上手な生き方を参考にしてみましょう。

「足るを知る」
幸せ

お金はゼロでは困りますが、たくさんあれば幸せ、とも限りません。惨めな生活を送っている大金持ちもいれば、少ない収入でも豊かに暮らしている人もいます。身の丈に合った、ほどほどのお金と上手に付き合うことが大切です。幸せな人生を決めるのは財布の中身ではなく、自分自身の中身であるということ。

私(著者)が事業を始めたきっかけは、お金のためではありません。自分の描いた夢を具現化し、世の中で受け入れられるかどうか試してみたかったからです。さらに、自分の夢が社会に役立ち、たくさんの人々と共有できたらという熱い思いもありました。

30年経った今、借金はないものの、ビジネスは儲かっていません。しかし、汗して働くスタッフの姿やお客様の感謝の言葉に出会うたび「やって良かった」と幸せな気持ちになります。他人から見れば「もっと稼げば良いのに」と思われるかもしれません。でも、自分の能力を知っているからこそ、今自分が置かれている環境に満足し、喜びを感じています。

これこそ、お金に換えられない、本当に幸せな人生ではないかと思うのです。

宝くじは買わない

いくつになっても自分は「夢見る夢子」と思っていますが、その中には「宝くじに当たる夢」はありません。私なら当選額に近いお金を、自分の力で貯めることを選びます。自分が行動し、自力で手に入れる現金のほうが現実的で、時間がかかってもそのプロセスを楽しめるような気がするのです。

宝くじに当たることを夢見てせっせと券を買う知人がいますが、20年経った今でもその夢が実現していないようです。その間、宝くじに投資したお金を貯めていれば、かなりの額になっているのに、と残念に思います。

そもそも宝くじは、当てにならない他人任せの夢で、現実的ではありません。ゲーム感覚で、お茶代が当たれば「良かった」と喜ぶ程度でちょうど良いのではないでしょうか。

私は、何か欲しい、何かしたい…そんな夢や期待が沸き起こったら、まずその実現のために汗を流して行動します。たとえ失敗に終わっても、その経験や反省は必ずどこかで活かされるはずだと信じています。

不安なときこそ
お金の現実と向き合う

まず、請求書の支払い、ローンやクレジットの返済、食費や固定費、家賃などの生活費、さらに収入と支出のバランスは取れているか、自分は毎月いくらまで使えるのか、を調べることをおすすめします。

こうして自分が毎月何にいくら払い、いくら残っているのか、無駄な出費をしていないかなどをチェックすることは、とても大切なことなのです。

時々でもいいので、自分の生活の見直しをするためにも、収入と支出を書き出してみましょう。まずは大雑把で大丈夫です。何にいくら使っているかを自分に教えるつもりで書いてみてください。こうして、おおよそのお金の出入りを知るだけで、自分の「財布の中身」がよく分かり「引き締めなくては」「無駄な出費が多い」などの反省が生まれます。何よりお金の不安から解放され、気持ちが少しラクになることが分かります。

「お金が足りない」と案ずるより、自分のお金の現実としっかり向き合うことが大切なのです。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。