余命宣告を受けた生徒会長が、全校生徒へと贈ったスピーチ

ジェイク・ベイリー君(18歳)は、ニュージーランド・クライストチャーチにある男子高校の生徒会長。2015年11月4日に行われた同校のとある表彰式で、彼はステージへと登壇し、全校生徒へ語りかけました。

「ガンを宣告されました」

進行の速いバーキットリンパ腫でした。「Stuffによれば、式の1週間前に診断を受けており、すぐに治療を始めなければ3週間しかもたないだろうと医師たちから説明を受けていたそう。もともと出る予定だったこの式へも出席できないと言われていました。

彼の登壇を準備したニック・ヒル校長もその病状をよく知っていました。が、そのスピーチの力強さには驚いたそうです。

「誰も人生からは生き残れません」

「誰も人生からは生き残れません。ずっと先の未来にある長期的な夢のことは忘れてください。もっと目の前のことに情熱を注ぎましょう。与えられた機会を真摯に受け止め、感謝の気持ちをもって勇敢に取り組み続けることです。

未来は僕らの手の中にあります。いつどこで終わってしまうのかわかりませんが、僕達一人ひとりの挑戦は日々成長を続けてそれを楽しむこと。

みんなと一緒にいた時間を思い出します。ランチの時間やテストの結果。これからどこへ行くのかは、僕にもあなたにもわかりません。でも、きっと最高の旅になるはずです。みんなは僕の人生の一部です

「Altiora Peto(高みを志す)」。彼のスピーチは学校のモットーであるラテン語の言葉で締めくくられました。生徒たちは、ニュージーランド先住民族マオリの伝統舞踊「ハカ」を贈ります。

「ありがとう」と静かに口の動きで伝える彼。

そして、全校生徒による合唱へ。

拍手に包まれながら壇上を後にしたベイリー君、ヒル校長が同校のFacebookページに投稿したメッセージによれば、今は治療に専念中。その強い意志で病気に打ち勝ち、また元気な姿を見せてくれることを祈るばかりです。

スピーチの様子はこちらから確認できます。

Licensed material used with permission by Christchurch Boys’ High School
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。