1年かけてDIY。改造したバンで旅に出たネオヒッピーな男女

仕事を辞めて、クルマを改造して、旅に出る。

まあ、1度はそんな話を聞いたことがあるかもしれないが、RichmondとJulianaの2人ほどDIYに徹底してるのはちょっと珍しい。彼らが旅のパートナーに選んだのは、フライトライナー社のスプリンターバン。まるで、自宅のように大改造してしまった。

Home Sweet Van
我がバンが1番 

そもそも、旅立ちの理由はサンフランシスコの高騰しきった家賃。それならとバンを自分たちで家にして、いっそ旅に出てしまおうといった事情があったようだ。15年落ちの中古バンの値段は、12,000ドル(約133万円)ほどだったが、改造費は10,000ドル(約111万円)もかかったそうだ。

何がスゴイかって、バンの改造はほぼ2人だけのDIY。もちろん、全てが彼らにとって初の試み。

車内は写真の通り、何もない空洞。改造に関する本を購入して、デザインをスケッチして、何度もディスカッションを重ねて、コツコツとビルトアップしていったのだそう。そして、トータル1年以上もの時間をかけて、自分たちの“動く家”を完成させたのだという。

1番ユニークなのは、電動式のベッドリフトがあるところ。ボタン1つで上げ下げができるベッドは快適そのもの?

2人は登山やサーフィン、サップ、ロッククライミング、自転車といったアクティビティーが大好き。そのためたくさんのギアを載せる必要があったため、スペースを最大限に利用しようと考えた結果、この可動式のベッドに辿り着いたとのことだ。

木工、電気設備、配管工事…など気の遠くなるようなプロセスを経て、カスタムした家は、愛着もひとしおだったに違いない。

ちなみに、2人の日常はざっとこんな感じらしい。

7時頃に起きて、コーヒーを一杯。天気によって、毎日1つのアクティビティーを選ぶ。登山やサーフィン、あるいは、リラックスする1日といったように。食事は、基本的には全て自分たちで作る。ランチは、アボカドとスパイシーチキンサラダ。ディナーは、鶏肉や野菜をミックスした炒めものなどが多いとのこと。

朝起きて、天気によって1日を決めるなんて、羨ましい限り。これぞ、バンライフの特権ともいえるだろう。

彼らは、自分たちの経験を通じて、130ページにも渡るビルドブックを作り、それを販売している。そこには、2人がどのようにしてこの大改造をやり遂げたかが明記されているらしい。当然、この売り上げが、彼らの旅の資金になっている。

Instagramで旅の様子を発信しながら注目度を高め、資金調達を目論む。ただ単に自由を求めるのではなく、現実的な側面が伺えるあたりが、なんとも新種のヒッピーっぽい。

自分たちで考えて、自分たちで行動する。そして、ないものは作る。2人の生活は、常にDIYの精神に溢れている。

Licensed material used with permission by Richmond Juliana and Roscoe
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。