「スキニー」を履き続けた女性に待っていたのは、4日間の入院生活だった
昨年、「Collective Evolution」に掲載されていたAlanna Ketler氏の記事は、大きな話題を呼びました。スキニージーンズを長時間履くことで、足の神経をひどく痛めてしまう可能性があるのだとか。
そもそもカラダに合っていない、それもどこかを圧迫するようなサイズ選びに問題があるようです──。
調査によれば、スキニージーンズを履くことが健康に悪影響を及ぼす、ということが判明。なんでも、極度にタイトなジーンズを履いてしゃがむことは、足の神経と神経繊維の損傷を引き起こす可能性があるというのです。
詳細は「Journal of Neurosurgery & Psychiatry」に掲載されており、そのなかで実例として挙げられていた、オーストラリアのロイヤル・アデレード病院で治療を受けた35歳の女性に起こった悲劇は、インターネットを通し、瞬く間に世界に広がりました。
スキニージーンズで引っ越しを手伝い両足にしびれを覚え、意識不明に
彼女はある日、家族の引越しを手伝っていました。食器棚を整理しながら何時間もしゃがんでいたのですが、そのときスキニージーンズを履いていたのです。するとその締め付けがだんだんと強くなり、不快に思うようになりました。
夜、作業が終わり家へ帰る途中、両足につらいしびれを覚えました。そしてそのまま意識を失ってしまったのです。発見されるまで、彼女は数時間も道端で倒れていたと言います。
検査の結果、両足に水分が溜まってひどく腫れてしまい、特に右足は深刻な状態に。足が腫れていたため、ジーンズを脱がせることができず切るしかありませんでした。また、足首と指の動きが全体的に弱くなっていて、右足は左足より深刻な症状。
両足のひざから足首の側面、背面、そして足の裏部分の感覚は弱ってしまっていて、足の周辺の脈拍は普通でしたが、熱を持っていました。なんと回復して普通に歩けるようになるまで、4日間も病院で過ごすことになったそうです。
補正下着にも注意が必要
私たちの健康に悪影響を及ぼす衣服は、スキニージーンズだけではありません。補正下着など、カラダをあまりに締め付けるものは、神経を損傷させて身につけている人の健康を脅かす可能性があります。
じゃあ、スキニージーンズは履かないほうがいいってこと?
この事例は、あくまでも1人の女性のケースに基づいて行われたもの。研究結果を確かなものにするためには、さらに詳しい調査をする必要がありそうです。
私もスキニージーンズを長時間履いたとき、ふくらはぎと足首に痛みを感じた経験があります。体を締め付けるスキニーは、本当にカラダの循環に悪影響を及ぼすのかもしれません。
普段以上に体を動かす、もしくは長時間外出する場合は、より着心地のいいストレッチが効いたスキニージーンズを履くほうがいいでしょう。