すべての中間管理職が知っておくべき「6つのコト」

私は17年間のサラリーマン時代、10年以上をプレイングマネジャー(中間管理職)として働いてきました。そこで気づいたのは、実はマネジャーには、みんなをグイグイ引っ張るリーダーシップなどはいらないということ。

では、なにが必要なのか?
自著『プレイングマネジャーの教科書 結果を出すためのビジネス・コミュニケーション58の具体策』からマネジャーに必要な心構えを紹介します。

Don't quit your daydream

01.
リーダーシップよりも
マネージャーシップ

自分には指導力なんてない。チームを引っ張っていく?部下を叱る?そんなことができるのだろうか…。

私が初めて管理職と呼ばれる立場になったときの率直な感想です。私はカリスマキャラクターでもなければ、自信家でもありません。いつも周りに気を使っているタイプです。しかし、実はこうしたタイプのほうが、マネジャーには向いているのです。
最近の企業では、1人のカリスマより、チームで成果を最大化させることが必要とされています。したがって、マネジャーとして必要な資質は、洞察力と調整力、そしてコミュニケーション力の高さ。

必要なのはリーダーシップではなく、マネジャーシップなのです。

02.
部下の仕事をプレイしていないか

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仕事を続けていれば、与えられる仕事の量も質も上がっていくのは自然の流れ。そして、仕事のスケールが大きくなるにつれ、個人でこなせるレベルの業務ではなくなります。

つまり、次のステップとしてやってくるのは「他人を通じて、与えられた業務責任を果たす」という仕事、イコール管理職です。ある程度現場経験を重ねていけば、たいていの人はプレイングマネジャー相当の役職はいずれ拝命することになります。「自分1人だけで回せる仕事」は終焉を迎えるのです。管理職とは、自分自身がビジネスパーソンとして、次のステージに上がるためのプロセスのひとつ。

組織における優秀な人とは「人を動かして成果を出せる人」。そこで求められる心得は「部下の仕事をプレイしていないか」。
マネジャーとして出来る限り仕事は部下にふり、プレイヤーとして部下に出来ない仕事を自分がやる意識を徹底することです。

「働」という字は「人と動く」と書きます。プレイングマネジャーとして経験した「人と仕事をする力」は、別な部署に異動しても、独立することになっても、不可欠な要素となるでしょう。

03.
コミュニケーション力≠
人づき合いのスキル

Putting the finishing touches on their project

コミュニケーションとは、仕事の結果を出すために必要な「電力」や「水力」のようなもの。すなわち業務や職種、ポジションを問わない「仕事力のインフラ」なのです。

プレイングマネジャーにとってビジネス・コミュニケーションとは、「人づき合いのスキル」ではありません。業務責任を果たすために必須の技術です。プライベートに立ち入ったり、一緒に飲みに行くようなこととは異なります。プレイングマネジャーが業務目標に向かって、周囲の力を借りて結果を出すためには、親しさよりもビジネス上の信頼を築くことが大切になってきます。

利害の異なる他部署の人間といかに円滑にプロジェクトを回すか、年上の部下といかにチームワークを築くか、トラブルをいかに部下にとっての学びの場につなげるか。プレイングマネジャーとしての責任を果たすのが「コミュニケーション力」なのです。

04.
コミュニケーションは
仕組化できる

「ビジネス・コミュニケーション」はなんとなくやるものではありません。仕事の結果を出すために、可視化して、仕組化して使いこなすべきものです。そして、日々の業務の一環としてコミュニケーションをタスク化してしまえば、日常業務にコミュニケーションを活用することがあたりまえの習慣になります。
仕組み化のためには、コミュニケーションのスケジューリングが鍵。ビジネスライクな仕組みを作っておくことで、しっかりと準備し、心を込めたコミュニケーションを行うのです。

相手は人間です。だからこそ、コミュニケーションは、思いつきや気まぐれで行うべきものではありません。相手の状況を見ながら、ていねいに取り組むことが必要で、だからこそ仕組化することが有効なのです。

05.
それぞれの価値観に合わせて
コミュニケーションの通訳を

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PCやプリンターなど、各機器に接続されたケーブルが、ハブを介して相互に通信する、という仕組みがあります。このハブの機能が、プレイングマネジャーの本質的役割に近いと思います。

コミュニケーション力を駆使して、異なる価値観を「最適化」したものに通訳するのが、プレイングマネジャーに求められる、ハブ的役割です。

プレイングマネジャーには現場の仕事もありますし、部下育成や会社の重要決定事項などマネジメントに関わる仕事もあります。したがって、上下左右、縦横無尽に情報が集まってきます。それを部下や上司に再分配するのが中間管理職であるプレイングマネジャーの仕事。その際、異なる価値観やコミュニケーション作法を持つ部下や上司に対して適切に情報が再分配できるよう、コミュニケーションの通訳が求められます。

こうした「コミュニケーションの通訳」は、さまざまな社員を抱える組織に、企業にとって非常に重要なものなのです。

06.
相手が「話したい」
と思える雰囲気を持つ

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最強のコミュニケーション力は、相手から引き出せる力です。コミュニケーションで大切なことは「話すこと」より、「聞くこと」だと言われています。相手の話を心を込めて聞くことで、相手がなんでも話してくれるようになる。これが「引き出し力」です。

この第一歩として、まずは「話しかけられ上手」になることを心がけていただきたいと思います。

「さあ、今日はなんでも言って!」と強引に呼び出されて、部下は最初から心を開いてくれるでしょうか。上司が黙っていても部下から「相談したい」と来てもらえるようになるには、日ごろから「いつでも話しに来ていいよ」という関係性紡ぐことが大切です。
そのためには、いつもあせっていたり、目の前の仕事に追われているといった「話しかけないでオーラ」は禁物。そして、「話かけられ上手」になるためには、まず「自分から話しかける」といった心がけも必要です。「たまの名言より日常の5秒」を積み重ねましょう。

プレイングマネジャーの教科書 結果を出すためのビジネス・コミュニケーション58の具体策
コンテンツ提供元:田島弓子

田島弓子/Yumiko Tajima

ブラマンテ株式会社代表取締役。IT業界専門の展示会主催会社などでマーケティング・マネジャーを務めたあと、1999年マイクロソフト日本法人に転職。在籍中、個人および自身が部長を務めた営業グループでプレジデント・アワードを2回受賞。2007年にブラマンテ株式会社を設立。組織で働く人のためのキャリアやコミュニケーションについて、研修、セミナー、執筆などの活動を行っている。現在、『プレイングマネジャーの教科書』シリーズ第2弾を執筆中。

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