米国ではAmazonも・・・ブラック企業について知っておくべき「5つのコト」

昨今、ブラック企業やブラックバイトの実態が暴かれ、社会問題にまで発展しています。失業状態にならなければいい。とはいえ、労働環境によっては、働くどころか「隷属的賃金労働」によって健康も生活も損なわれることに。

手遅れになる前に知っておきたい、5つのコトを紹介します。

01.
大手通販会社の配送センターでも
過酷な労働が強いられている!?

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通販最大手アマゾン・ドット・コムの配送センターの労働環境について書かれた、ジャーナリストのジャン・バティスト・マレの『アマゾン・世界最良の企業潜入記』という本があります。それによると、作業所には、窓も通路もエアコンもなく、夏には気温が40度を超え、なかには倒れる人もいたとか。また、倉庫での寒さが従業員を苦しめ、ストライキに入り、ついに暖房を獲得したという例もあります。

また、彼らは企業内規則により労働中に喋ることは禁じられており、厳しく監視されています。また、盗みの可能性があると見なされ、警備員による綿密な検査を受けねばなりません。

私たちがワンクリックで商品を簡単に迅速に購入できる背後には、こうした労働環境が存在していることを知っておきたいものです。

02.
社会経験のない真面目な若者が
ブラックバイトの被害に

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現在、多くの大学生は不況で親の支援が減っているため学費、生活費のためにバイトをせざるをえません。その職種としてファストフードやコンビニなど小売業での作業に代表される「軽労働」の増加が確認できます。いわゆるブラックバイトはこの軽労働と塾講師などの職種に多く見られます。

たとえば、某学習塾では、雇用契約書に「代わりの人間を見つけないで年度途中に辞めた場合は、損害賠償を請求する」「テストへの出席で休むのは認めるが、テスト勉強や実家への帰省で休むのは認めない」といった違法な文言が明記されています。社会経験のない真面目な若者は、この契約を守るためにアルバイト中心の大学生活になっていきます。

また、某コンビニの学生バイトは「季節商品の販売ノルマを課されて、達成できないと買いとりを強要される」という相談をブラックバイトユニオンに寄せています。

正社員を削減し、バイトへの依存度を増す企業が増えていることも事態を悪化させているといえるでしょう。

03.
ある日突然、会社を締め出される
「ロックアウト解雇」

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さらに、ロックアウト(締め出し)型普通解雇に関するこんなエピソードがあります。

某外資系IT企業の主任だった女性が、会議室に呼び出されたのは5月31日。部長が人事担当者を連れて入ってきて、「会社は、貴殿を2013年6 月12日付で解雇します」「業績の低い状態が続いており、もはや放っておけない」と告げた。
頭の中が真っ白になった。席に戻り、必要なものをかばんに詰め込みながら悔しさをかみしめた。「これがロックアウト解雇か」。

金曜夕刻、突然社員に解雇を通告し、有無を言わさず帰宅させる。IDカードを無効にし、翌週から会社へ出入りできなくする。解雇通知には、数日のうちに「自主退職」に応じれば退職金を上乗せするという条件も提示。住宅ローンや子どもの教育費を抱える社員は、サインをせざるを得ないというのだ。

04.
俺的にダメだから…
理解不能な理由で解雇されるケースも

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中小企業になると、「身内の不幸で有給を取得したら解雇」「データ改ざん指示を拒否したら解雇」「店長から俺的にダメだという理由で解雇」「協調性がないという理由で解雇」という、理解不能な理由で解雇されたケースも。企業に勤める人にとって解雇、失業は他人事とはいえない時代がきているのです。

しかし、学生へのアンケートでは意外に今まで通りの働き方が可能だと思っている人が多いのです。2013年4月入社を希望する大学生にとったとあるアンケートでは、3割以上がこれまでの働き方が可能だと思っているのには驚きました。こういう学生はいわゆる就活マニュアルのまま行動して就職に失敗するという集団に入るのでしょう。

今や、情報入手は一部の人にとっては死活問題です。流動性の高い時代ですから、ダーウィンの「強いものが生き残るのではない。変化できるものが生き残るのだ」という言葉はますます真実味を帯びてきています。

05.
若者が心を病んだ社会では
明るい未来は望めない

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ブラック企業やブラックバイト、やりがい詐欺などは被害者だけの問題ではなく、社会全体の問題といえます。たとえば、ブラック企業が生み出すうつ病の医療費は公的な国民健康保険のコストとなります。無事に働ければ税金、医療費を支えるはずの若者が福祉の支援を受ける側に回ってしまうのは国家の損失といえるでしょう。若者が疲弊した社会では明るい未来などは望みようもありません。

自分の居場所の可能性を自分の職場の外部に見出すこと、自分の行動を他人の目で眺めてみることが大切です。他社の労働環境を知ることや、自社の環境を客観的に見てもらうことで、気づきにくい部分が見えてきます。

仕事のエッセンス
コンテンツ提供元:毎日新聞出版

西きょうじ/Nishi Kyouji

東進ハイスクール英語講師。執筆参考書多数、なかでも『ポレポレ英文読解プロセス50』は20年以上”上位受験生のバイブル”として売れ続けている。近年は、講演会、被災地の幼稚園で紙芝居を読み聞かせる活動など予備校業界の枠を超えて広く活動している。

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