毎日が忙しくても、自分のキャリアを「戦略的」に考える方法

「Harvard Business Review」は、ハーバード・ビジネス・スクールが創刊した学術メディア。そこに掲載された記事が、話題になっています。

この記事を書いたのは、マーケティング・ストラテジストであり、デューク大学フュークワ・スクール・オブ・ビジネスで教鞭もとる、Dorie Clark氏。そのテーマは、ずばり「キャリアの開発」。Clark流のキャリア形成術とはどのようなものなのか、見ていきましょう。

D03aed9c38e37a56a39fd1d2613117bb5f30a50b

一般的なビジネスマンが1日に受け取るメールの平均は122通、1ヶ月で出席するミーティングは62件だと言われています。シンプルに考えて、上司があなたの才能をこれからどのように活かしていこうか、と本気で考えている時間などありません。自分自身の長期的なキャリアは、自分で作り上げていくしか方法はないのです。

キャリアについて、もっと戦略的になるための4つのアプローチとは?

アプローチ 1.
キャリアについて
「人と話す場」を作る

27030d401ded2ad386b290bdc010264d1234f1bd

仕事が忙しくなると、長期的な戦略的思考どころではなくなります。計画は崩壊し、投資効率なんて考えはどこかへ行ってしまう…。でも何年もそんなことをやっていると、気がつけば自分が望んでもいないキャリアが築かれてしまっていることでしょう。

大切なのは、何が何でも時間を作ることです。たとえば、忙しくても友達とジムに行って体作りをしているという人は多いでしょう。その友達と、キャリアについて話すようにすればいいのです。

いろいろな人と定期的に会う機会を作り、キャリアを考える場を作りましょう。人はひとりだとついつい怠けてしまいますが、他人がいればちゃんとできるものです。また、人に相談することで、考えてもいなかった新しい選択肢に気づけるかもしれません。

アプローチ 2.
5年後に必要なものを
具体的に書き出す

50b64f3bddd3cb9fa71d54089006be5c69a1eece

いろいろな人とキャリアについて話すようになってきたら、次はゴールを明確にしましょう。会社の中で出世を目指すのか、自分で起業するのか、海外に渡るのか…それが決まらないと、何も決まりません。しかし、多くのプロフェッショナルがここでつまずきます。どのようにしてゴールに向かえばいいか、まるでわからないのです。

ここでやって欲しいアプローチは、計画を書き出すことです。まず、5年後の自分がどうなっていたいのかを考え、実現するために具体的な可能性がどこにどれくらいあるのかを可視化しましょう。

5年後について考えることで、自分が伸ばさなくてはならない具体的なスキルがなんなのか、考えざるをえなくなります。どんな学位が必要なのか、どこで誰の信頼を勝ち取るべきなのか、どういった順番で昇進していけばいいのか。もし学位が必要なら、修士でも2年、博士なら修士に加えて最低でも3年が必要になります。

今すぐ動き出さなければ、とても間に合わないということがわかるでしょう。

アプローチ 3.
「時間の投資」は
価値のあるものへ

1aadfd41786c3db7a4889bd488b81e286156ba70

他の人と同じところに時間を投資していてはいけません。打ち合わせは遠隔にする、メールはできるだけ早く返信する…しかしこうしたスキルは、組織の中で昇進していくにつれて、どんどん不必要になっていきます。

逆に重要なのは、いかにプロジェクトを深いレベルで価値あるものにするか、ということです。長期的にはこうしたスキルこそが必要とされていくでしょう。

これを理解できていないプロフェッショナルは、たくさんいます。こうしたことは、意識したからと言ってすぐに成果が出るものではありません。失敗を繰り返しながら学んでいくしかないのです。しかし、何度も転んで立ち上がった経験が、いずれ強い力となってあなたの支えになるでしょう。

アプローチ 4.
自分の才能を示して
取り合いをさせる

D1de7cf43e483d65c4b20ee57f13eb3d4b83a25d

ウォートンスクールの教授、Matthew Bidwell氏は、同じ会社の同じ仕事でも、社内のスタッフに比べて、外注先として仕事を請け負っている人のほうが、18〜20%ほど報酬が多いと指摘しています。ちなみに同じ研究で、最初の2年は外で仕事を請けている人のほうがパフォーマンスが低いとされているにも関わらず、です。

これは興味深い事実です。どういうことかと言うと、会社内のプロフェッショナルは、しばしば過小評価されるということです。経営者は自社の社員の給与をできるだけ低く維持したいと思っているので「こいつはこの給与で留まるだろう」と思われてしまったら、給与を上げることは難しくなるでしょう。

これを防ぐためには、会社の外部から信頼を得ることです。この世界には、優秀な人材を喉から手が出るほど欲しがっている企業が山ほどあります。そういったところに働きかけて、自分という人材を奪い合う競争のなかに、会社を巻き込みましょう。

ブログを書くことや、カンファレンスのスピーカーになるのもいいですし、他者と組んだプロジェクトで存在感を示すのもいいでしょう。その優れた才能を、できるだけ広い場所に示すのです。

Dorie Clark is a marketing strategist and professional speaker who teaches at Duke University’s Fuqua School of Business. She is the author of Reinventing You and Stand Out. You can receive her free Stand Out Self-Assessment Workbook.

Licensed material used with permission by Dorie Clark
新卒で入社した企業に一生勤めるのは当たり前、なんて考え方は大げさではなく過去のもの。もちろん転職するのが正というわけでは決してないけれど、常に新たなキャリ...
世の中には、経験から学んだことを別の事象に応用できる器用な人がいます。事業変革パートナーの安澤武郎さんの著書『ひとつ上の思考力』では、そういう人たちのこと...
ルックスのいい男性ほど、ビジネスにおいては損をしがちである。英大学の研究によるこの仮説は、デキるビジネスマンのイメージを払拭するもの。何かと得をしそうなハ...
「コンフォートゾーン」。つまり、自分にとって居心地の良い環境を意味する言葉ですが、勇気を出してそこから抜け出すべきだ、という記事をよく見かけます。現状の自...
さて前回は、「働く時間を減らすためにITを最大限活用しよう」という話をしました。 今回は仕事の内容について、【好き】を仕事にするのはどうすればいいのか、ど...
「海外で働きたい!」と思っている人は多いかもしれませんが、もちろんいろいろな国がありますよね。国が違えば当然文化も違います。それぞれに合ったコミュニケーシ...
現代において、キャリアへの憧れは男女問わないものとなりました。女性の職場がまだ少なかった時代から長年トップCAとしてキャリアを形成してきた私ですが、いわゆ...
ビジネスを成功させたいなら、やっぱり「人間関係」がキーワードになってきます。そこで、ポジティブな自分になって、人を巻き込み、いい流れつくるためのちょっとし...
サーフショップの店員から、「TalentSmart」の共同創設者となったTravis Bradberry氏。華麗な転身を遂げた彼が教える「キャリアに関する...
これまで50作にも及ぶ著書を記してきた本田直之氏。そのなかの22作をピックアップして、これまでに彼が綴ってきた言葉をまとめたのが『LIVE SIMPLY ...
とりわけ、若い人が転職を考えるとき、さまざまな不安が頭をよぎることでしょう。給料、世間体、勤務条件など、不安要素を数えればキリがありません。しかし、転職を...
共通の趣味をきっかけに発展する友情や恋愛が多いなか、まったく違う背景を持つ相手をパートナーにオススメするのは、「Elite Daily」の女性ライター、K...
「自分の好きなことを仕事にできたら、どれだけ幸せだろう?」きっと、ほとんどの人が一度はそう思ったことがあるはずです。でも、実際に一歩を踏み出す人は、決して...
ビジネスシーンにおいてまず大切なことは、同僚からも上司からも、もちろん部下からも信頼を得ること。では、職場で周りから頼られるような人たちには、どんな特徴が...
ママ向けの育児用品はたくさんありますが、パパがより育児に参加しやすくなるような「男性向け育児用品」はほとんどありません。そこで、ファッション業界のスペシャ...
慣れた仕事を毎日「こなすだけ」の日々が続いているなら、もう一度やり甲斐を見い出すためにも、空気をガラっと変える必要があるかもしれません。確かに転職もひとつ...
クリエーターエージェントクリエーター×クリエーターから生まれるコンテンツメディアqreators.jpギャルモデルであり、現役・慶応義塾大学大学院生でもあ...
私たちは、しばしば物事を前に進んでいないのにも関わらず、全力で車輪を回すことだけに労力を割いている時があります。ライターJustin Gammillの表現...
価値観が多様化している現代では、暮らし方も働き方も多様化しています。自由であたらしい働き方を求めて模索している人も多いのではないでしょうか。でも、一体どう...
ビジネスパーソンにとって、応用力がある人になることは、ひとつの重要な要素です。事業変革パートナーの安澤武郎さん著『ひとつ上の思考力』では「法則を見出せるよ...