「サンタさんは本当にいるの?」少女の手紙が起こした、奇跡。

「サンタクロースは本当にいるの?」

ここで紹介するのは、ニューヨークの新聞紙「ザ・サン」の編集部に送られてきた少女からの手紙と、それに対する編集者フランシス・P・チャーチの返答です。チャーチはこの返事を新聞の社説として新聞に掲載することで、代わりとしたのです。

多くの反響を呼んだこの社説を、ショーン・アッシャーさん編集の書籍『注目すべき125通の手紙 その時代に生きた人々の記憶』より、紹介したいと思います。

「真実」を報道する新聞社が
少女に送った答えとは

親愛なる編集者へ

 

私は8歳です。サンタクロースはいないと言う友達がいます。パパは「ザ・サンがそう言うならいないんだろう」と言っています。本当のことを教えてください。サンタクロースはいるのですか?

 

ヴァージニア・オハンロン

ウエスト95ストリート 115

 

 ヴァージニア、きみの友達は間違っている。懐疑的な時代の懐疑的な見方に染まってしまっているんだ。そういう人々は自分の目で確かめたものしか信じない。自分のちっぽけな頭で理解できないものは何事も存在しえないと思っている。あのね、ヴァージニア、大人であろうと子供であろうと、人はちっぽけな存在なんだよ。この広大な宇宙においては、ありとあらゆる真実や知識を把握する知的能力という点では、人の知性など虫けら同然、アリ程度のものでしかない。

 そうだよ、ヴァージニア。サンタクロースはいるんだ。愛や寛大さや献身だって存在しているだろう。だからきみの人生は美しさと喜びに溢れている。それと同じことだよ。サンタクロースがいなかったら、この世はなんとわびしいことか。この世にヴァージニアが存在しないのと同じくらいわびしくなる。純真に信じることもなく、詩もロマンスもなく、人生は耐えがたいものになってしまうだろう。自分で見て感じたものにしか喜びを見いだせず、世界を満たしている幼年時代の永遠の光も消えてしまうだろう。

 サンタクロースがいると信じられないとは!妖精を信じられないのと同じようなものだ。パパに頼んで人を雇ってもらい、クリスマスイブの晩に世界中の煙突を見張らせてもいいが、たとえサンタクロースが空から下りてくるのが見えなくても、それで何が証明できるだろう?サンタクロースを見た人は誰もいないが、だからといってサンタクロースはいないとは言えないだろう。この世でいちばん大切なことは、子どもにも大人にも見えないんだよ。きみは芝生で妖精が踊っているのを見たことがあるかい?もちろんないだろう。でも、だからって妖精がそこにいないという証拠にはならない。

 赤ちゃんのガラガラを壊し、中に入っている何が音を出すのか調べることはできるが、目に見えない世界を覆っているベールはどんな力持ちでも破れない。古今東西の力持ちを全員集めても無理だ。このベールを押しやり、その向こうにあるこのうえなく美しく燦然と輝く景色を見られる力があるのは信じる心、想像力、詩歌、愛そしてロマンスだけなんだ。そういうものすべてが本物かって?ヴァージニア、この世でこれほど本物で不変のものは他にないんだよ。

 サンタクロースは本当にいる。永遠に生き続けている。今から1000年、いや、1万年の10倍経っても、彼は子どもたちを喜ばせ続けているんだよ。

一通の手紙が
多くの人の心を動かす

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ヴァージニアは成長して教師になり、1971年に81歳で亡くなりました。しかし、この社説が掲載されたことで彼女の元には生涯を通じてたくさんのファンレターが届いたと言います。

少女が書いたこの短い一通の手紙が、その後何十年にも渡って、多くの人に手紙を書かせるほどの影響力を持ったのです。こんな奇跡が起こるのですから、きっとサンタクロースも存在していることでしょう。

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