偉人たちも生きることに苦しんでいた・・・「空虚なのにグッとくる」10の名言
歴史的に「偉人」と言われる人たちも、生きることに悩み苦しみ、虚しい日々を過ごした経験があるものです。
ここでは、家入一真さんが発案し、絶望名言委員会なる組織が編集した書籍『絶望手帖』より、どこか切ない「空虚」な名言を紹介しましょう。かえって気持ちが楽になる、なんてことも。
01.
呑気と見える人々も、心の底を叩いて見ると、どこか悲しい音がする。
夏目 漱石/作家 『吾輩は猫である』
人間関係や金銭トラブルなどにより、神経を衰弱させていた彼。笑いを誘うユニークな処女作にどこかかげりを感じるように、人の感情は複雑なものです。
02.
悲しみは、単独では来ない。かならず群れをなしてやってくる。
シェイクスピア/作家、詩人 『ハムレット』
この主人公のように度重なる不幸から負のサイクルに陥るのはよくあること。予期せぬ不幸に対して覚悟することも大切なのかもしれません。
03.
幾千人もの天才が、才能を見出されぬまま死んでゆく。自分を知らず、人にも認められず。
マーク・トウェイン/作家 関連文献より
成功者の影には、埋もれていった人が数多く存在します。どんなに才能があろうと、恵まれた環境と運が味方しなければ道は開けないのかも。
04.
使わない鉄は錆びる。水は淀むと腐り、寒さには凍結する。同じように、才能も用いなければ台無しになる。
レオナルド・ダ・ビンチ/芸術家、科学者 『レオナルド・ダ・ビンチの手記』
才能も物質と同様に廃れていく。彼が様々な分野で活躍できたのは、才能だけに頼らず努力も怠らなかったからでしょうか。
05.
最も美しい絵は、ベッドの中でパイプをくわえながら見る夢、決して描かれることのない絵画だ。
ゴッホ/画家 『ゴッホの手紙』
ゴッホがスランプに陥った際に親友に宛てた手紙。生前は才能が評価されず、苦悩の日々を送っていました。彼がどんな夢を思い描いたのか気になりますね。
06.
あなたが自分だと信じている人間は他人である。思想は他の誰かの意見であり、生活は模倣であり、情熱だと思っているのは借り物だ。
オスカー・ワイルド/作家 『獄中記』
何にも影響を受けていない人などいないのであれば、個性は幻想なのかもしれません。この虚無感溢れる言葉は、投獄された際に書かれたもの。
07.
あなた自身と世界が闘うときには、世界が勝つほうに賭けなさい。
カフカ/作家 関連文献より
父親が厳格であったため、役人の仕事を嫌々こなしながら小説を書いていた彼。世界と対峙したとき、一歩身を引く姿勢が、彼の人間性を表しています。
08.
ふるさとと、そこを「出た」人間との関係は、どっちに転んでも裏切者になるほかないのだ。
寺山 修司/詩人、劇作家 『浪漫時代』
都会へ旅立つことで、いつの間にか故郷を捨てている。夢と希望に溢れている若者に届けたい、考えさせられる言葉。
09.
シャボン玉消えた とばずに消えた 生まれてすぐに こわれて消えた
野口 雨情/詩人 「シャボン玉」
馴染み深い童謡の二番の歌詞。シャボン玉の儚さがとてつもない絶望感を暗示しているようにも思えます。
10.
あなたは塵だから、塵にかえる。
『旧約聖書』
創世記第3章に記載されているこの言葉。罪を犯したアダムに神が告げたといわれています。「所詮、塵なんだ」と思えば、肩の力が抜ける気がしませんか?
「死にたい」と「生きたい」は同義語であるという観点から発案された、絶望的な名言を集めた1冊。人生はきれいごとだけじゃないと、ニーチェ、太宰治などの偉人からTwitterユーザーの一般人まで、読むことで自分の弱さをさらけ出せるような、思わず共感してしまうネガティブな言葉を多数収録。