この店と共に、また一つ音楽の“歴史”が終わってしまった……「テクニーク」が破産手続き、完全閉店へ

クラブミュージックのファンなら誰もが知っているであろう、あの「TECHNIQUE」が、閉店してしまった。

TECHNIQUE(テクニーク)は、テクノやハウス、トランス等のクラブミュージックをメインに取り扱っている老舗レコードショップで、日本では最大規模、世界的にも地位を誇っていた店。

セレクションの秀逸さから国内外のDJやアーティストたちが通っていた場所としても有名で、その知名度は公式インスタグラムのフォロワーにあのPeggy Gou等もいるほど。

そんなカルチャーの中心地だったテクニークだが、元からニッチな客層だったこともあり、デジタル化や新型コロナウイルスの影響で業績が低下。

実店舗を閉鎖しオンラインに切り替えるなどして切り盛りしていたものの、ついに親会社である「エナジー・フラッシュ」が破産手続きに踏み切る事態となってしまったようだ。

かつて世界最大のヴァイナル市場だった日本。それがここまで縮小してしまったとなると……やはり、一つの“時代の終わり”を感じざるを得ない。

レコード需要が低下したのはずっと前だが、それでも音楽好きにとっての帰結点はヴァイナルで、現在もクラブシーンではヴァイナルプレイが復権の兆しを見せ始めているだけに、テクニーク閉店の衝撃は大きいと言える。

時代の変遷なのか、若しくはカルチャーの死なのか。

この衝撃が、ストリーミングに移ってしまった音楽好きの人々にとって、もう一度“あの頃”を振り返る機会となることを願いたい。

最後は、ハウス屈指のアンセムと共に。(これだって、リプレス盤が販売されたばかりだったのに……)

© technique_tokyo/Instagram
Top image: © Martin Bergsma/Shutterstock.com
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