ハーゲンダッツが運ぶ幸せ。40周年「記念列車」運行中
冬の夜、温かい部屋で食べるハーゲンダッツ。頑張った自分へのご褒美、あの濃厚な甘さは格別。コンビニのアイスコーナーでどれにしようか迷う時間も、至福のひととき。
そんな「小さな贅沢」を届けてくれる「ハーゲンダッツ ジャパン」は、今年創業40周年を迎えている。
「40年分の幸せ」が詰まった特別な車両
40周年を記念し、12月15日から東京・大阪・名古屋で「40年分のしあわせを運ぶ電車」が運行。これは、ハーゲンダッツがこれまで展開してきた「#ハーゲンダッツを語ろう」キャンペーンで寄せられた、2万7530件もの「ハーゲンダッツの思い出エピソード」を車内広告やビジュアルに活用するというもの。
ハーゲンダッツ ジャパンによると、集まったエピソードは時代も内容もじつにさまざまで、「ハーゲンダッツが皆さまの特別な時間と結びついていることを改めて示唆いただくものとなりました」とコメントしている。
Z世代を動かす「エモ消費」を刺激する
巧みなマーケティング戦略
ただの電車内広告に、なぜこれほど多くの人の心を揺さぶる力があるのだろう。それは、現代社会における消費トレンドと密接に関係しているのではないか。
近年、若年層を中心に「エモ消費」と呼ばれる消費行動が注目されている。これは、「感情を揺さぶられる体験」や「懐かしさを感じる商品」に対して、購買意欲が高まる消費行動のこと。「#ハーゲンダッツを語ろう」キャンペーンで集まったエピソードは、まさにエモ消費を刺激する要素が詰まった宝箱と言えるだろう。
誰もが、ハーゲンダッツにまつわる甘酸っぱい思い出のいくつかがあるはず。あの頃のときめきや、懐かしさを思い出させてくれる広告は、商品そのものだけでなく、ハーゲンダッツというブランドへの愛着も同時に育む。
さらに、今回のキャンペーンは、SNSでの情報拡散と、リアルな場での体験を巧みに融合させている点も興味深い。SNSで拡散された「思い出」は、電車内という日常空間に現れ、再び私たちの感情に訴えかける。
情報過多な現代社会において、消費者の心を掴むためには、商品やサービスの機能的な価値だけでなく、感情的な価値を提供することがより重要になっている証拠だろう。