昨日の記憶
男は、ジャングルを歩いている。
遠くから、なにか霊長類のようなものの、仲間を呼ぶこえがひびき、赤や銀を目立たせた、みたこともない昆虫が、あたりを飛び回る。
一体どれくらい歩いたのだろう。そして、これからどこへ向かうのだろう。
ここにきた理由は、たぶん存在した。しかし、疲労と暑さで、あたまがじゅうぶんに働かない。
その瞬間、足を踏み外したと思うと、底の見えない、深い深い、暗闇の中へすいこまれ……。
「そうか。昨日から最新の、絶対に目がさめる目覚まし時計を、使い始めたのだった。脳波に作用し、まいにち色々な、幻覚を見せて起こす仕組みか……」
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この作品はフィクションです。
実在する人物や団体、事件とはいっさい関係ありません。