ランウェイを歩くモデルの髪が「ボッサボサ」……そのワケとは

Bad hair day”という言葉をご存じだろうか?

これは、髪型が決まらくてその日の気分が上がらないように「何をやってもうまくいかないツイてない日」を表現する言葉。

3月に行われた「ミュウミュウ」の2023AWコレクションでは、ランウェイを歩くモデルの衣装のほか、彼女たちのボサボサの髪の毛が注目を集めた。

じつは今、このいかにも“Bad hair day”なスタイルが、ファッション業界に新たな風を吹かせているらしい。

© miumiu/Instagram
© miumiu/Instagram

ショーでは見慣れたアイテムと、それらのスタイリングに違和感を覚える人も多いのではないか?

しかし、そこには同ブランドを手がけるミウッチャ・プラダの「見るという本能的なプロセスや観察という行為によって、いかにその焦点が変わるか」に着眼し、従来の概念や常識を俯瞰させるという狙いがある。

モデルのボサボサ髪も事故ではなく、スタイリングの一部。「きれいにまとまった髪が美しい」という常識から一歩離れ、改めて女性の美しさを前向きに捉えさせてくれる。

実際、海外の若者の間でトレンドになっている「#clean girl」(艶やかな髪や肌、体型を追求する美学)というものも存在するほど「美しさ」の定義が固められつつあるなか、現実世界だれにだって“bad hair day”というリアルは存在する。

ついつい忘れてしまいがちな「本質的で現実的な女性の美しさ」をファッションを通じて伝えてくれる彼らのアクションに、今後も期待したい。

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。