西郷山公園と特製キーマカレー

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聖地巡礼。旅行の目的にしたことがあるかもしれません。物語の舞台に登場した国、ドラマや映画のロケ地、アーティストにゆかりのある店。代官山エリアにある西郷山公園は、堂本剛さんが撮影や曲作りで訪れていたということで、一時期は国内外からファンがやってきて賑わっていたそうです。公園内にあるカフェのテラス席で記念写真を撮る人もたくさんいたとか。Green Cafe 西郷山店というお店です。

Green Cafe 西郷山店は、西郷山公園の旧山手通り側にあります。もともと公園事務所だった建物を使っており、NPO目黒障害者就労支援センターが、一般就労を目指す障害者の訓練施設を兼ねて飲食店を運営しています。テラス席や窓側の丸テーブル席は人気があり、気候が穏やかなときはスライドドアが開放されます。

使い込まれたインテリアは2001年のオープン時に購入したもので、どれも手直しをしながら大切に使ってきたものだそうです。長く働いているスタッフが多く、周辺住民や公園管理をしている人々と交流が盛んなため、店内に置いてあるものや、メニュー、インテリアに、集まる人の意見がよく反映されています。いろいろな仕事をしてきた人生の大先輩たちが、厚意で壊れた椅子やテーブルを直してくれるのだとか。フェルト生地でつくったぬいぐるみや小物は、スタッフのおばあちゃんが趣味でつくったもの。子ども向けに置いてありますが、大人が欲しがることも珍しくないとのこと。

オープン当初のメニューは蕎麦とコーヒーだけ。そこからスタッフや利用客の声によってラインナップが充実してきました。特製キーマカレー（950円税込）はそのひとつ。店長が以前に働いていたお店で、師匠と一緒につくりあげた思い入れのあるメニューです。食欲をそそる黒いルーは濃厚でスパイシー。山椒の実がアクセントになっています。食感のいい十五穀米が定番。白米もお好みで。つけあわせには、自家製ピクルス、半熟卵。平日のランチタイムは、写真のようにサラダもつきます。

この味、このロケーションに魅せられて10年以上通う常連客も多いGreen Cafe 西郷山店。山本珈琲から仕入れたオーガニックコーヒーやスタッフ手作りのデザートやクッキーのほか、国内外のビール、ソーセージなどのおつまみメニューも充実しています。テラス席でキーマカレーをいただいた後は、コーヒーやビールを片手に富士山の見える展望台へ……いかがでしょう？