ANNA DIAMOND、自然界の構造美から着想を得た新コレクションを発表
物語を届けるジュエリーブランド『ANNA DIAMOND』が、自然界に潜む六角形の構造美に着想を得た新コレクション「Rokka Collection」を2025年8月30日に発売した。
同日には、廃棄されるアコヤ貝の貝殻を釉薬として再利用した陶器も発売され、ブランドの世界観をより深く表現している。
自然への敬意を宿した「Rokka Collection」
雪の結晶や蜂の巣、水の分子など、自然界に存在する六角形の構造美。新コレクション「Rokka Collection」は、そのエッセンスを借り、デザイナーの解釈を重ねることで、地球や自然への敬意を表現したという。
デザイナーの森春菜氏は、ニューヨークへの出張時に「自然界にある構造は、人間が創り出した構造とは比べ物にならない」と痛感したことが、このコレクションの出発点になったと語る。
素材には、廃棄された電子機器から再利用した「リファインメタル(SV925)」や、環境や人道的な問題とは無縁の「ラボグロウンダイヤモンド」を採用。自然の仕組みに敬意を払いながら、より環境や人に優しい素材を選ぶというブランドの姿勢が貫かれている。



廃棄されるアコヤ貝の貝殻から生まれた陶器
同時に発売されたのは、「ほどくお皿」と名付けられた陶器のコレクション。
これは、真珠を採り終えた後に廃棄されてしまうアコヤ貝の貝殻を釉薬として再利用した、日本初の取り組みだという。
デザイナーの森氏は、アコヤ真珠の産地である愛媛県を訪れた際、収穫後の貝殻の多くが産業廃棄物として処分されている現状を知り、このプロジェクトを思い立った。
持ち帰った貝殻から不純物を取り除き、活用方法を模索する中で、九谷焼の製土を担う谷口製土所と出会う。数々の課題を乗り越え、ようやく釉薬として貝殻を生まれ変わらせることに成功した。
製品は、ジュエリートレイ、お猪口、抹茶ボウルの3種類。江戸時代から石川県で採掘され続けている希少な「花坂陶石」の粘土を使用し、早朝の海を思わせる淡いアイスブルーの色合いが特徴。器の底には、心をほどく日本語の言葉が一つひとつ刻まれている。


ISETAN SALONEでポップアップ開催
今回の新商品発売を記念し、2025年9月3日から16日まで、東京ミッドタウン内のISETAN SALONEにてポップアップイベントが開催される。
デザイナーの森氏は、このイベントを最後にフランスへ渡る予定で、渡仏前最後の国内ポップアップとなる。
『ANNA DIAMOND』は、これまで光が当たらなかった素材に新たな価値を見出し、ジュエリーやアートピースを通じてその物語を届けることをコンセプトに掲げている。今回のコレクションも、その哲学を色濃く反映したものと言えそうだ。






