図書館で1日12時間猛勉強!名門ケンブリッジ大に合格したホームレス
「元ホームレスの大学生が名門ケンブリッジ大学に合格」。センセーショナルな記事が「Pulptastic」に登場しました。一日12時間の猛勉強をしてチャンスを勝ち取った元ホームレス、そして、手厚いサポートで彼をバックアップした、あるカレッジ。どちらかが欠けても、この成功はあり得なかったようです。
記事によると、夢を掴んだ彼の名前はJacob Lewisさん(22歳)。じつは彼、すべての教科で最高評価となるA評価を獲得(StraightA*)するほどの秀才。もちろん、努力あってのことですが。ただ、 Lewisさんの人生は、決して順風満帆なものではなかったようです。
英カーディフ地方の小さな街セント・メロンズの公団住宅で育ったLewisさん。家は貧しく生活するのがやっと。いじめられっ子だった彼は学校をさぼりがちで、「中学1年の時の出席率は20%にも満たなかった」と、Lewisさんを子供の頃から知る生活指導員は「WalesOnline」の取材に答えています。と言うのも、貧しさのあまり彼の家庭はこの頃より空中分解しかけていたそう。
そんな境遇にありながらも、彼は17歳にしてカーディフ大学へと進学を決意。ところが、数ヶ月で大学を辞めてしまいました。
「家族は本当に貧しい生活だったんです。街の明るさにいつもあこがれていたくらい。学生をやめて常勤で働いている友人もいて、ボクも本当にお金が必要でした。大学の授業料が3倍になると聞いて、もう、これ以上借金をしてまで学校にいることはできないと思ったんです」
生きていくために「学ぶよりも働く」ことを選択したLewisさんの心境を「Pulptastic」が伝えています。
バラバラになった家族と住む家を失った彼は、友人の家を点々としながら時給6.5ポンドで保険会社の債務部署で仕事を開始。そうして3年の月日が流れました。友人たちが大学卒業を迎えたとき、心の底にしまっておいたはずの感情が再び沸き起こり、「お金と住む場所を得たことで快適さを感じていた。自分は大学から逃げ出したようなもの」だと感じたそう。
一日12時間、
図書館を無料開放
さらにホテルまで!?
21歳のとき、彼は「苦学生のための奨学金制度」がある大学「Coleg Y Cymoedd」の門を叩きます。3年のブランクがあるにもかかわらず、彼のポテンシャルは「オックスブリッジ(オックスフォード大学とケンブリッジ大学の造語)」レベルにあることを予感させた。と、Coleg Y Cymoeddプレスリリースに学生コーディネーターIan Rees氏は、Lewisさんの並外れた成績から直感的にそう感じたと言います。
学校側は一日12時間、彼のために時間を延長して図書館を無料開放。さらには、奨学金を用意し、彼の交通費から生活費、さらには行き場がない時のために、ホテルまで確保する高待遇ぶり。
手厚いサポートを受けながら、難関突破のために猛勉強を開始したLewisさん。数々の試験をパスしてついに、2015年8月13日ケンブリッジ大学法律科から、彼の元へと入学を許可する通知が届きました。
感謝しきれない思いを述べるLewisさん、リリースの最後には、Coleg Y Cymoedd校のJudith Evans学校長のこんなコメントが添えられています。
「彼の優秀な成績と2年間に及ぶハードワークは、サポートするのに十分な価値があると思いました」
英才教育のための万全の環境、惜しみないサポートでエリートを輩出させるColeg Y Cymoedd校。ホームレスからエリート大学生へ。ビッグドリームを完成させた立役者は、この学校の教育方針とも言えるのではないでしょうか。
Reference:Pulptastic , WalesOnline
Licensed material used with permission by Coleg y Cymoedd