時間を無駄にしない「オトナの試験勉強法」

「資格を取りたいけど、具体的にどんな勉強をしたらいいのか分からず困っている」という人は多いでしょう。

人材系ベンチャー企業の執行役員やコンサルティング会社の代表取締役など、忙しい毎日を送りながら、500個以上の資格を取得したという鈴木秀明さん。彼の著書『10年後に生き残る最強の勉強術』では、時間を無駄にしない資格勉強術がまとめられています。

どのタイミングで
何をやるのか

資格の試験勉強は「暗記」「問題演習」など、さまざまな作業の積み重ねや組み合わせからなるものです。今日の勉強は何から手をつけるべきかを考えるとき、あなたのなかで明確な基準はありますか?

なんとなく「昨日のテキストの続きから」などと適当に決めていないでしょうか。適切なタイミングでそれぞれの作業を配分することで、勉強の効率は大きく飛躍します。

「どのタイミングで何をやるか」の具体例として、たとえば以下のことが挙げられます。

1.暗記モノは寝る前に
脳は睡眠中に記憶の整理を行うため、その直前に覚えた情報ほどしっかり定着します。翌日、起きた直後にその内容を復習すると、より効果が高まるともいわれています。

2.じっくり読み込む作業は無音の環境で
集中力を高めるため、じっくり読みこむタイプの勉強はできるだけ無音の環境で行うのがよいでしょう。

3.スキマ時間には軽めの演習問題を
ちょっとした移動時間や偶発的に発生したスキマ時間はすぐに終わりがくるので、一問一答式の問題を解くなど、いつでもキリよく中断・再開できるようなシンプルなタスクに取り組むのがよいでしょう。

効果的なテキスト(参考書)の
選び方とは?

参考書や教材選びをしっかり行うことは、資格の勉強をする上でとても大切なことです。

「資格の勉強を活用したスキルアップ(試験合格だけを目指すのではなく、身になる知識やスキルを身につけるための勉強法)」を念頭に置いた、参考書の選び方についてポイントは?

1.自分のレベルにあったものを選ぶ
その分野の予備知識が全くない場合は、定番とされているテキストよりも「入門書」レベルのテキストや「マンガで学べる○○」というようなタイプの本から入るのもひとつの手です。逆に、すでにある程度は知識がある分野の勉強なら、要点だけが簡潔にまとめられている参考書や演習問題を中心に勉強するのが効率的です。

2.一冊でやりきろうとしない
「ベースとして使う参考書」をひとつに決めるのは良いことですが、1冊に絞る必要はありません。使っている途中で「この参考書は自分には合わないかも」と感じたら、柔軟に参考書の切り替えや追加を行っていくことも重要です。

3.問題集をテキストがわりに使う
資格試験の参考書は、大きく分けて教科書と問題集に分類されます。多くの人は「教科書でひと通り勉強してから問題集に取り組もう」と考えるのですが、むしろ問題集を教科書的に活用し「問題を解きながら学ぶ」ほうがオススメです。

「短期集中型」のススメ

数ヶ月単位で計画を立てて資格の試験勉強をしても「本当に真剣に勉強したのは、せいぜい試験直前の1ヶ月くらいだった」という経験がある人も多いでしょう。

逆に言うと、本気でやればそれくらいの短い時間しかかけなくても十分結果が出せる可能性があるということです。仕事が忙しくて勉強時間がなかなかとれない人は、勉強自体もあえて短期集中型にして、できるだけ時間をかけない勉強に取り組んでみてはいかがでしょうか。

勉強のスピードを極限まで高めることは、「できるかできないか」ではなく、「やるかやらないか」の問題です

自分を追い込む仕掛けをつくることで、勉強をスピードアップさせることはいくらでも可能です。「勉強にかける期間は長ければ長いほど良い」と思っている人もいるかもしれません。しかし、1~2ヶ月単位ならまだしも、あまり長くなってくると逆にモチベーションやコンディションを高く保ち続けるのが大変になってきます。

それならば最初から、自分が「これくらいかかると思う期間」の、半分の期間で達成することを目標にして、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。