「武士の心得」300年前に生きたサムライ15の名言
作家のJustin Gammill氏は、日本人にも馴染みが薄い、ある江戸時代の武士の名前を挙げ、「時代を超越した概念と精神性が武士道にはある」と主張しています。従属的な心構えから礼儀、人生観や死生観すべてに通ずる、大切な教えを「I Heart Intelligence」に紹介しています。
その人物とは、山本常朝(やまもとじょうちょう)。その名は知らずとも、この有名な一節は聞いたことがあるのでは?
武士道とは、
死ぬことと見つけたり
01.
「命か忠義かを選べと問われたなら、自分の命など微塵も惜しくはない」
02.
「仕える主人が厳格過ぎては、家臣の信頼は得られない。だが、主人が信用しすぎると、家臣は手に負えなくなるものだ」
03.
「ひとつごとに悟りを開ければ、どんなことにも精通し多くのことを理解できる」
04.
「武士の心得として最も重要なものは何か?自分の成し遂げたいもののために、一分一秒、魂を賭してそれに向き合うこと」
05.
「武士とは、嵐の真っ只中にあろうとも、ひとり立ちすくせる者でなければ価値がない」
06.
「何の準備もなく突然の暴風雨に曝されたとしても、慌てふためいたり、逃げ隠れるようなことがあってはならない。雨風に心を乱さず、それを受け入れ我が道を行け」
07.
「病に伏せたり悩み事に苦しむとき、真の友が誰なのかが分かる。距離を取ろうとするようなら、それはただの臆病者だ」
08.
「幸せな結婚の秘訣はただひとつ。最初に出会ったときの気持ちを失わないことだ。それができれば、仲たがいの余地は生まれない」
09.
「忠誠心のある武士を見分けるには、主人に忠実な侍をあたることだ。武士とは精神の深部まで主人に使えることができるもの。それは、主人が亡くなっても続くものである」
10.
「知恵とは、賢者に注意を払うことで備わるもの。愛とは、つねに他人のために努力をし、他人に尽くすことから生じるもの。そして、勇気とは状況に関係なく、固く決意し、どんな障壁をも乗り越えた末に手に入れられるもの」
11.
「いまこの瞬間、何を為すべきかよりも重要なことがある。人の一生は瞬間が幾重にも重なった上に成り立っている。そのことさえ理解できれば、武士は情熱を傾けて生きるのみ。何も恐れることはない」
12.
「人の一生など、まばたきひとつで消えゆく蒸気のようなもの。自らの楽しみを見つけ人生を費やすことだ」
13.
「刀を抜いてそれを振るったところで、誰一人あなたと親しく、友となりたいとは思わない。しかし、それを抜かなければ、刀は錆びつき、周囲はあなたを腰抜けと罵る。武士とは、そういうものだ」
14.
「ときが経ち、年老いてきたなら、目の前に迫るものを捉えて隠居生活を始めよう。主人への従属を満たすことができる。誰もが優れていれば、抜きん出るのは容易ではない。だが、数が減れば、卓越の境地に達することも、はるかに容易なものとなる」
15.
「武士は、朝が来るたびに死を覚悟するものだ。朝の静寂のひとときに、自分が雷に打たれ、火にあぶられ、刀や槍で切り裂かれる様を想像する。玄関の一歩外が死界という意識を忘れずにいられるかどうか。これは単なる例え話ではなく、運命に対して準備をする武士の方法だ」
武士道が最初に西洋に広まったのは、1900年(明治33年)に新渡戸稲造の『BUSHIDO:The Soul of Japan』が、アメリカで出版されてからと考えられています。ジョン・F・ケネディやセオドア・ルーズベルトをはじめ、多くの政治家や文化人たちに刺激を与えた日本人の精神性。同じ日本人でありながら、現代を生きる私たちには、逆に新鮮に思えることが多いのでは?
なお、この記事はアメリカの媒体に掲載されていた「武士道の言葉」を、再度日本語に翻訳して掲載しているものです。
なんだかややこしいですが、アメリカ人にもその言葉が響いていると思うと、おもしろいですよね。
Licensed material used with permission by i heart intelligence