【特別対談】果たして、ピンチは本当にチャンスなのか? (イチロー×豊田章男)

マイアミ・マーリンズに所属するイチローとトヨタ自動車の豊田章男社長の“対談シリーズ”第2弾。今回は「ピンチとチャンス」がテーマです。

「ピンチはチャンスだ!」とはよく言われるものの、それって本当はどうなのでしょうか?かねてから豊田社長に聞いてみたかったというイチローが、その核心に迫りますーー。

「章男社長は、ピンチの“ど真ん中”に飛び込んでいく」

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イチロー 世の中で「ピンチはチャンスだ」ということがよく言われますよね?でも、実際のところ、ピンチはピンチじゃないですか(笑)。

豊田 はい(笑)。

イチロー 僕なんか、まさに「ピンチはピンチ」の状況がずっと続いていました。とてもじゃないですが、チャンスだなんて思えないですし、そうやって昇華させることもできない。でも、(豊田)章男社長は、それを本当に体現している方なんじゃないかと思っています。ピンチのときに、そこにズドーンと向かっていく機動力と覚悟と思い切りがある。普通は逃げたいし、何とかかわしたい。でも、ど真ん中に飛び込んでいくイメージがあるんです。それってどうしてなんでしょうか?

豊田 おそらく、私も「ピンチはピンチ」だと思っているはずなんです。でも、私がそれを認めてしまったらおしまい。だからこそ、あえて「ピンチはチャンス」と言っているんだと思いますね。あと、私ももともとはアスリートですから、頭で考えるよりもまず体を動かすことを優先します。いろいろ考えすぎないで、とにかく思った方向に進む。それが間違いだと気づいたら、途中で修正すればいい。自分の行動を最終的に“正解”にすればいいんです。それが「ピンチがチャンス」になっているということのような気がします。

「危険なところに早く近づくことが、もっとも安全」

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イチロー そうして一歩を踏み出すわけですね。

豊田 少しでも一歩を踏み出すと、新たな変化が生まれる。そうすると、新たに分かったこととまだ分からないことがハッキリするんです。最初から“チャンスの光景”が見えているわけではありません。

イチロー なるほど。

豊田 一歩を踏み出すことで危険なところに入るわけではなく、逆に安全地帯に入る。そういう感覚だと思います。

イチロー それは章男社長の性格がそうさせているのでしょうか?それとも立場?

豊田 性格もあると思いますね。以前にグランドホッケーというスポーツをやっていたんです。サッカーでいうPKのようなものがあるのですが、守備側のときの私の役割は、ゴールキーパーの前にいて相手のシュートを防ぐこと。そのときに分かったんです。“中途半端”なポジションにいることが一番危険なことだと。シュートは徐々に浮き上がってくるので、相手に近づけば近づくほど安全だということを体で覚えました。

イチロー それが今の考え方にも表れていると。

豊田 何となく潜在的にはあるのかもしれません。

イチロー でもその決断がものすごく早い。

豊田 中途半端なところにいたら自分が痛いからですよ。とにかく早く危険なところに近づく。実はそれこそが一番安全なことなんですよね。


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