たかが1円、されど1円。稼ぐ人がやっている、お金を生み出す4つのコツ

私は税理士として、たくさんの方とお付き合いするなか、事業がうまくいっている人ほど「お金は儲けるものはなく、稼ぐもの」という意識でいると感じます。ここでは、私の経験上知り得た、お金を生み出すための4つのコツを紹介しましょう。

01.
「ビジネスチャンスは
道端に転がっている」
という感覚を持つ

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堅実に稼ぎ続けている人というのは、お金は誰かにもらったり、宝くじで大金が当たるように、湧いて出てくるものではなく、あくまで「自分から生み出すもの」という感覚でいます。

そんな彼らは、手元にお金がなくても慌てません。「お金なら、街のなかのいたるところに落ちているでしょう?」と、あっけらかんとしています。つまり、「商売の種、ビジネスチャンスが、道端にいくらでも転がっている。それを自分の手でお金に換えていけばいいだけのこと。いざとなったら、いくらでも自分で生み出せる」と考えているのです。

稼ぐ人は、「自ら稼ぐ」という自信をもっている。お金は自分で生み出すもの、それを可能にする力が自分に備わっているという自信に溢れています。

02.
「プラス1円」の価値を生み出す
働き方を追求

与えられた仕事をこなすだけでなく、自分がいないと売上が立たない、さらには会社の経営に1円でもプラスになるよう、日々業務に取り組むのです。そのためには、今の仕事を「自分がやる意味」を考えなくてはいけません。自分が担当している仕事を、ほかの誰でもできるレベルで片づけていては自分がやる意味がない。「自分にしかできない『プラス1円』の価値」を模索していくことが重要になります。

それを追求し続けた結果、頭角を表せたなら、本当に会社の即戦力となれるし、また、独立したとしても、十分に「稼ぐ人」として働いていけるでしょう。

03.
売上の裏にある
「かけ算」をひもとく

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たとえば事業の売上が、昨年は4000万円で、今年は5000万円だったとします。単純に考えて1000万円売上アップです。稼ぐ人は、「見た目」に注目せず、「さて、この1000万円に中身は?」と考えるのです。

売上は、基本的に「客単価×顧客人数」あるいは「商品の単価×個数」など、かけ算で成り立っています。顧客人数が減っているなら、売上アップは単純な値上げ効果かもしれないし、リピート回数が増えたのかもしれない。また、売上には取引先の状況、競合他社の動き、従業員の熱意など、さまざまな要素が影響するので、これらを細かく見ていきます。

つまり、稼ぐ人というのは「見た目」の金額の増減に一喜一憂せず、その裏にある「かけ算」をひもとくことで、金額を構成している要素の一つひとつから判断するのです。

04.
赤字のときこそ
「種まき」しておく

どんな事業にも、必ず波があります。そして、堅実に稼ぎ続けている経営者ほど、悪い波のとき、すなわち赤字のときに、必ず先につながる何らかの方策を打ち立てます。

コストカットする、営業戦略を練る、事業開発を進める…。借金など、その場しのぎの方策ではなく、未来につながる手を考えるのです。私はこれを「赤字のときの黒字の種まき」と呼んでいます。赤字のときには種をまき、黒字のときには実りを収穫する、というサイクルを意識するといいでしょう。

ちなみに経営難に陥る経営者というのは、なりゆきで無計画な種まきをしがちです。たとえば、黒字のときに、投資のリターンを検証しないまま、勢いに任せて増床したり、人を雇ったりすると、それが後々赤字の種になりやすいのです。

稼ぐ人はなぜ、1円玉を大事にするのか? 
コンテンツ提供元:サンマーク出版

亀田潤一郎/Junichiro Kameda

税理士。一時はホームレスでうつ病になるも、「中小企業の経営者をお金の苦労から守りたい」という使命感から、苦節10年を経て税理士の道へ。数字に苦手意識をもつ経営者向けに通帳を活用して資金繰りをよくするお金のコントロール方法を指導。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。