稀代のクリエイター和田誠の「青春時代」

「ハイライト」のパッケージデザインや「週刊文春」の表紙絵、本の装丁から映画監督など、イラストレーター、グラフィックデザイナーとして多彩な才能でマルチに活躍した和田誠(2019年没)。

没後、氏の事務所から発見された6冊のノート。その表紙には「だいありぃ」の文字が。それは、17歳から19歳のあいだに和田誠が綴った日記だった……。

現在、ほぼ日「TOBICHI東京」にて「だいありぃ 和田誠の日記展 1953〜1956」が開催中だ。そこには多感な10代後半が綴られている、のかと思えば意外にもそうではない、というところがおもしろい。

学生時代の和田誠は、映画を観に行ったり、絵を描いたり、レコードを買い集めたり、麻雀に勤しんだり……。大きな事件が起こるでもなく、淡々と好きなことをして過ごす日々がそこにある。

でも、たとえば5月23日(日)。修学旅行へと向かう和田誠は、カバンを持たずスケッチブックを手に、だって。そして、その際に描いたスケッチが日記とともに展示されている。

©ほぼ日
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“特別”じゃない3年間の日記のなかにも、稀代のクリエイター和田誠をつくりあげたエッセンスが詰まっている。文面からそれを探り当てる楽しみがこの展覧会の何よりの見どころなんじゃないだろうか。

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だいありぃ 和田誠の日記展 1953〜1956

【場所】TOBICHI東京 東京都千代田区神田錦町3-18 ほぼ日神田ビル1F
【期間】11月14日(日)まで
【時間】11:00〜19:00

Top image: © ほぼ日
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