今、自分自身に捧げたい言葉『たいへんよくできました。』
日本の学校教育を受けた経験がある人なら、きっと誰もが一度は目にしたことのある言葉。作文を書いた時、漢字のテストで満点を取った時などにもらえる“あのスタンプ”。
ノートにあれがあるだけで、とっても幸せな気持ちになったのを今でも覚えています──。
「たいへんよくできました。」
そんな素敵な言葉を個展のコンセプトにしちゃったのがLindsay Arakawa(リンジー・アラカワ)。
その瞬間瞬間に感じたことを自身が撮影したフィルム写真に綴ることで表現する、Instagramを中心に活動しているアーティストです。
以前「TABI LABO」で連載をしていてくれたLindsayですが、初の個展をAce Hotel Kyoto(12月1日〜31日まで)で開くということでお邪魔してきました!
デジタルの作品を中心に制作をおこなっている彼女の初のデジタルじゃない作品!いろいろお話も聞いてきたので、彼女の作品と一緒にご紹介します。
“TRUST YOURSELF MORE”
(自分自身をもっと信じて)
──なんで個展を開くことに?
ニューヨークで働いていた頃に出会った友人が現在「Ace Hotel」のカリフォルニアチームで働いていて、彼女から「Ace Hotel Kyotoで作品を展示してみない?」って話をもらったの。
とってもラッキーだわ!
──ちなみに今回の個展のコンセプトは?
今回の作品はポジティブなメッセージが中心(とくに悲しい気分の時に)。
個展のコンセプトを考えた時、みんなが新年に向けて心に留めておけるようなポジティブなメッセージにしたかったの。
──初の個展の感想は?
本当に自分を誇りに思う。
個展の話が本格化してすぐは「これからどうしよう!」って感じで本当に参ってたんだけど、最終的な結果にとっても満足してる。
自分を追い込んで新しい制作方法にトライすることは居心地がいいものではなかったんだけど、やりがいがあった!
──準備期間が短かったんだよね?
Haha、そうなの!
じつは数週間で作品を完成させたんだけど、今でもどうやって成し遂げられたのかわからない(笑)。パートナーのRayの強力なサポートがあったおかげ。彼なしでは成し遂げられなかった!
──リンジーのメッセージって心にめっちゃ響く!何からインスパイアされてるの?
本当に正直な自分の感情と経験を言葉にするように心がけた。すべて私がその瞬間に感じたことで、ほかの人も共感できるようなメッセージを選んだの。
💮💮💮
ハワイで生まれ育ち、サンフランシスコ、ニューヨークでの生活を経て数年前に東京に拠点を移したリンジー。
そんな彼女の選ぶ言葉や切り取る風景は、日本で生まれ育った私たちにはどこかで見たことある“よくある日常の風景”だったりする。
でも、そんな“よくある日常の風景”も、私たちとは異なるバックボーンがあって、さまざまな経験を積んできた彼女の目には“特別なもの”として映るみたい。
そして、彼女のフィルターを通してみることで、私たちが送っている毎日や暮らしている街が、いつもと違ってみえた気がした......人って、アートって、やっぱりおもしろい!
リンジーのInstagramでも個展の様子が見られるので是非是非チェックしてみて!
『たいへんよくできました。by Lindsay Arakawa』
【住所】京都府京都市中京区姉小路通東洞院西入車屋町245‐2
【会期】2021年12月1日〜12月31日
1990年生まれ、ハワイ・ホノルル出身。ニューヨークで「Refinery29」のSNSストラジストをしていた経験を持つ。現在は東京に拠点を移し、フリーランサーとしてデジタルメディアをベースに幅広く活躍。Instagramで自身が撮影したフィルム写真にポジティブな言葉や歌詞をのせたデジタルアートを発信している。
連載『リンジーのtokyo days』/ Instagram