昭和レトロの原風景『サザエさん』のキャラクター名の由来に、ほっこり。

何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。

それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。

アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか？

『サザエさん』の連載がスタートした日

日曜日の黄昏（たそがれ）時、翌日からはじまる仕事や学校に感じるちょっとした憂鬱さを忘れさせてくれるような、ほっとする素朴な画風と物語──。

今から77年前（1946年）の今日4月22日は、年齢や性別を問わず多くの人に愛される国民的アニメ『サザエさん』の原作漫画が新聞紙上にはじめて掲載＆連載がスタートした日です。

同作品が掲載されたのは、福岡と周辺地域で展開する地元紙『フクニチ新聞（夕刊フクニチ）』。

発行の際、ライバル紙であった『西日本新聞』の元社員・長谷川町子に声をかけてスタートした新聞漫画『サザエさん』ですが、主人公、24歳の主婦・フグ田サザエをはじめ、夫・マスオ、サザエの父母である磯野波平にフネ、サザエと歳の離れた兄妹のカツオ＆ワカメなど、海や水に関連したキャラクター名が特徴のひとつとなっています。

じつはこれ、作者の長谷川氏がストーリーを考える際、妹とともに海岸線を散歩するのがルーティーンになっていたことが影響しているのだとか。

1949年からは掲載紙を『朝日新聞』に移し、53年前（1969年）にテレビアニメ化された、平凡で賑やかで、平和な家族の日常を描いた作品がこれほどまでに長い間、多くの人たちから支持を集める理由のひとつであろう“キャラクターの名前”に、こんなストーリーがあったとは。

ただ、作品と同様、そんなエピソードも、どこかほっこりしていたり......。