昭和生まれのウテナモイスチャーがAI技術でレトロなアイドル雑誌風広告を制作、東京と大阪で掲出を開始
株式会社ウテナは、同社のロングセラー商品である『ウテナ モイスチャー』のプロモーションとして、昭和のアイドル雑誌をイメージした交通広告を展開すると発表した。12月1日より東京と大阪の主要駅にて掲出が始まっているようだ。
40年以上の歴史を持つブランドがあえて「古さ」を強調し、現代の技術と組み合わせることで新たな層への認知拡大を図るという。
AI技術で再現された昭和のアイドル雑誌風ビジュアル
今回の広告クリエイティブには、最新のAI技術が活用されているとのこと。
モデルの髪型やメイク、表情を加工し、「うるおい、バッチグー」といった当時の流行語を彷彿とさせるキャッチコピーと組み合わせることで、昭和特有の雰囲気を再現しているらしい。1983年の発売以来続くブランドの歴史を逆手に取り、あえてレトロな世界観を打ち出すことで、現代の街中に違和感とインパクトを生み出す狙いがあるようだ。
制作には株式会社デジタルガレージなどが提供するマーケティングAIパッケージが用いられており、懐かしさと新しさが同居するビジュアルに仕上がっているという。

ブランド存続への危機感と若年層へのアプローチ
このユニークな施策の背景には、ブランド存続に対する強い危機感があるらしい。
発売から42年が経過し、現在の愛用者は60代から70代が中心となっている。若年層への認知不足が課題となる中で、同社は昨年も「絶滅危惧化粧品」という自虐的なキャッチフレーズを用いたプロモーションを実施し、話題を集めた経緯がある。
今回はその流れを汲みつつ、AIという令和の技術を取り入れることで、Z世代をはじめとする若い世代の関心を惹きつけたい考えのようだ。

主要駅での広告掲出とSNSキャンペーンの実施
作成された広告は、東京ではJR山手線の28駅や京王線芦花公園駅、大阪では大阪メトロ御堂筋線の梅田駅などで見ることができるという。
また、この展開に合わせてSNS上でのキャンペーンも行われているようだ。ウテナ公式Xアカウントをフォローし、指定の投稿に対してコメントすることで、抽選で「ウテナ モイスチャー4点セット」がプレゼントされるとのこと。
リアルな交通広告とデジタルの双方から、話題の拡散を狙っているのかもしれない。

昭和レトロとAIという新旧の要素を掛け合わせた今回の広告展開。
長年愛されてきたブランドが、自らの歴史をコンテンツ化し、新たな世代との接点を模索している姿勢がうかがえる。
アロエエキス配合の自然派スキンケアとして知られる本商品が、このプロモーションを機に再び脚光を浴びるかどうかに注目が集まるだろう。






