コペンハーゲン、「サステナブルな行動」で観光料の支払いが可能に!
世界中で「オーバーツーリズム」が問題視され、自然環境や市民生活と観光業の両立が求められている現在。そんな課題を解決するヒントが、コペンハーゲンにあるかもしれない。
サステナなアクションで
超お得&無料特典差し上げます!
デンマークのコペンハーゲンで、「CopenPay」という取り組みがスタート。これ、サステナブルな行動をした観光客にツアーや食事などが無料になる特典を付与するプロジェクトだそう。
全部で20以上のプランがあり、サステナブルなアクションを「通貨」に変えることで、観光地と観光客がWin-Winの関係になるわけだ。
例えばこういった感じ。
- プラスチックごみをデンマーク国立美術館に持って行くと、ごみをアートに変えるワークショップに参加できる
- 公共交通機関や自転車でコペンヒル(廃棄物発電所)に行くと、屋上にある人工スキーを楽しめる
- アーバンファームで農業体験をすると、ランチが無料になる
観光客にとっても魅力的で得難い体験価値を得られるプラン。正直、十二分に“お釣り”がくるレベル。
サステナブルな旅行を求める声は多い
こうしたプログラム、なにも行政側の妥協案という訳でもないようだ。というのも、あるデータによると、「持続可能な旅行をしたい」と思う観光客の割合は82%らしい。しかし、実際に行動を起こす人はわずか22%だとか。
そこで、コペンハーゲンは観光客が意識的にサステナブルな行動を選択できるよう「CopenPay」をローンチしたというわけ。「環境に配慮しながら観光を楽しみたいけれど、どうすればよいか分からない」という人に、具体的な方法を提供することにしたという。
「CopenPay」の導入により、コペンハーゲンはオーバーツーリズムによる環境へのダメージの軽減を狙える。いっぽうの観光客はお得に旅行を楽しめるし、アクティビティを通じてSNSやガイドブックでは分からないようなローカルのリアルを体験できるはずだ。
そんな「CopenPay」は8月11日までの期間限定プロジェクトだが、効果があると判断されれば通年で実施される可能性もあるとのこと。観光客のサステナ行動を通貨に変える取り組みは、オーバーツーリズム対策のお手本となるかもしれない。