“面倒くさいこと” をサクッと片付ける「6つの思考法」
人生において「面倒くさいこと」というのは、放置すればするほど大きくなっていきますが、「小さな面倒」をクリアにしておくと、負の連鎖から抜け出し、日々のストレスからも解放されます。
自著『面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則』から、いますぐ実践できる6つの思考スキルを紹介しましょう。
01.
「行きたい場所」「なりたい自分」
サクッと決めてしまう
目標も持たずに行動することは、行き先も決めずに成田空港に行くようなものです。航空券もホテルもガイドブックもなく、突然「上海に行こう」としたら、かなり「面倒くさい」状況になります。
旅行では絶対にやらない「目標のない行動」を、旅行よりずっと大切な仕事や人生においてやってしまう。そんな人が多いように思います。目標という言葉を、難しく考える必要はありません。旅行先と同じ感覚で、単純に「行きたい場所」や「なりたい自分」を決めればいいのです。それさえ決まれば、いまあなたのやるべきことがわかるはず。面倒くさいことが起こらないよう、どんな自己投資が必要かがわかるでしょう。
02.
「仕事が忙しい」「時間がない」
は絶対NG
私はたびたび英語の重要性に言及しています。それに対して、「でも仕事が忙しいし、時間もないし、自分には無理だ」と言い訳が先に出てくる人は黄色信号です。言い訳が先に出るということは、動く前から自分にストップをかけること、つまり行動力がゼロになることを意味します。
人は言い訳を口にするだけ、マイナスの複利がかかってきます。「できる理由を考える」というプラス思考ぐせをつけていきましょう。
03.
「変えられないもの」に
いちいち執着しない
物事には、自力で「変えられるもの」と「変えられないもの」があります。たとえば、急ぎの用事でタクシーに乗ったのに渋滞に巻き込まれた。これは自分の力ではどうしようもないことです。執着しても時間の無駄であり、余計なストレスを増やすだけ。
それなら、気持ちを切り替えて、書類の整理をしたり本を読んだりすればいいのです。自分の思考と行動を変えていけば、あらゆる時間を有効活用できますし、ストレスもたまりません。
「事実」を変えることはできません。が、「解釈」を変えることはできるのです。
04.
物事をわざわざ
「難しく」考えない
物事を難しく考える人は、大勢います。わざわざ「難しく」考えて物事を複雑化するタイプの人たち。ただ袋小路に陥るだけで、まったくの逆効果です。
そもそも物事を単純化していくため、我々は考えるのです。この出発点がわかっていないと、いつまでも無駄な時間と労力を支払い続けることになります。実際のところ、仕事がうまくいっていない人、スランプに陥っている人は、物事を難しく考えすぎて身動きがとれないパターンがほとんど。
チェックしてほしいのが、「その考えを、他者にわかりやすく説明できるか」。原理原則のレベルまで突き詰められた単純な答えは、わかりやすい言葉で、端的に説明できます。もっと単純に考え、無駄のない答えを導き出すようにしましょう。
05.
脳の95%は無意識!
ここで「処理」してしまう
「面倒くさいから、あえて小さな面倒をやっておく」という逆説的な考え方。誰もが「かけ算九九」で経験しています。身につけておけば、生涯にわたって多大な利益を得られるのです。
これと同じように、長期に渡る「面倒くさいこと」から解放されるには、さまざまな知識や手続きを無意識化させおくのが一番です。
人間の行動は、95%が無意識に行われるものであり、意識してやるのは5%に過ぎない。だとすれば、わずか5%の部分になんでも詰め込んで処理していくのは無理があるし、効率的な選択ともいえません。明らかに面倒くさい話です。可能な限り無意識で処理しながら、意識を有効活用していくほうが、理にかなっているし、少ない労力で大きな成果が期待できるはずです。
06.
ちょっとでも疑わしいことは
信じない
私がライフスタイルや仕事を考えるとき、ひとつだけ気をつけているのは、根拠のない行動はとらない、ということです。そのために、1.脳科学、2.スポーツ、3.投資、4.経営の4つをベースにしています。
脳科学は科学的な裏付けのため。たとえば、睡眠のメカニズムを理解するだけで生活スタイルは大きく変わるし、仕事の効率も変化するのです。また、スポーツと投資と経営は、過酷な競争にさらされている分野です。そこには確かな原理原則があって、精度や信憑性を自分で確かめることができます。
道を進むためには、強く信じる力が必要です。少しでも疑う気持ちがあったら、立ち止まったり、寄り道して、結局近道を進むことができません。だから私は、迷わずアクセルを踏み続けるために、科学的な根拠を求めます。目に見えないものは信じられないのです。
『面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則』
コンテンツ提供元:本田直之