アガリ症のあなたへ。「人前で話すこと」の恐怖心がなくなる5つの方法

「大丈夫かな」、「上手くいかなかったらどうしよう」、「恥をかきたくない…」。人前で話すとき不安に押しつぶされそうになることがありませんか?

誰だって同じ気持ち?いえいえ、伝えたいことを上手く話せない人もいれば、このドキドキを「自分への期待」と前向きに転換させられる人もいます。

ここでは『スピーチプレゼンはまず3秒黙りなさい』の著者、森裕喜子さんにドキドキをワクワクに変える5つの方法を紹介してもらいましょう。

01.
何よりもまず、一生懸命。
誠意をもって話す

Seated business team eagerly watching a woman who is making a hand gesture with focus on the business team

歌手でタレントの武田鉄矢さんが、まだデビューして間もないころ、どうしたらうまく歌えるかを先輩歌手に相談したら、こう言われたそうです。

「お前の歌なんてはじめから下手なんだから、お客は誰も期待していない。だから、うまく歌おうなんて考えるな。できることは、とにかく一生懸命に歌うこと。お客が見たいのはお前が必死に歌っているところだけなんだ」

一生懸命に歌う「誠意」。それでお客さんに伝わるものがあるのです。

歌とプレゼンやスピーチは、聞き手のためにステージに立つという点で共通しています。聞き手の心を動かすのは「うまい」と思わせる小手先のテクニックや、大げさなジェスチャーではありません。とにかく一生懸命にやることで相手に伝わるものがあるのです。

人前で話すことの怖さを払拭するためには、まず「上手に話そうとするよりも、誠意をもって話そう」と意識を変えることが大切です。

02.
マイク、照明、衣装
事前準備を怠らない

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では、誠意をもって話すために必要なことは?本番前の準備です。歌手も観客の前で歌うまでに何度も繰り返し練習しますし、歌の意味を理解します。それだけではなく、衣装や照明の位置、マイクの配置や聞こえ具合など、ありとあらゆる事前準備をするものです。

いざ、本番というときに、話し手を少しでも不安にさせる要素は、事前にすべてクリアーにしておきましょう。入念にスピーチの練習をし、マイクチェックを行い、司会者との打ち合わせをしましょう。衣装が場にフィットするか、着心地がいいか、ヘアスタイルやメイクはどうするかも考えておくこと。当日に向けてコンディションを整えることも大切です。

本番で100%の力を出すためには、120%の準備が必要なのです。

03.
聞き手が求めていることは?
しっかり「仮説」を立てる

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もちろん、話す内容に不安があってもいけません。スピーチやプレゼンは、聞き手が聞きたいことを話さなければ聞いてもらえません。つまり、事前のリサーチが必要なのです。

聞き手はどんな人たちなのか(属性)、聞き手は何を求めているのか(欲求)、聞き手はどんな影響を受けたいと思っているのか(目的)について情報を集め、深め、戦略的に分析し、仮説を立てます。「話のマーケティング」とも呼ばれるこの方法で、話す内容を決めましょう。

04.
緊張も逆に楽しんじゃえ!

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どんなに事前準備を綿密に行っても、緊張する時はします。緊張してしまった時には、それを楽しみましょう。そのためにオススメなのが、以下7つの方法です。

【1.緊張した自分を受け入れる】
本当にどうでもいいものや、まったく関心がないことだったら緊張しないはず。「緊張する」ということは、その物事に対して前向きな気持ちを持っていることの表れなのです。「緊張はいいことである」と受け入れましょう。

【2.息をしっかり吐く】
緊張状態の体をリラックスさせるために、お腹から「ふ〜っ」と息を吐き出しましょう。

【3.聞き手にあなたの顔をしっかり見せる】
ステージ上で頼れるのは自分だけです。しっかり聞き手に顔を見せることで、自分自身にも「自分は頼れる存在だ」と信じ込ませましょう。

【4.目線をまっすぐ向ける】
緊張をパワーに変えるために、しっかり聞き手のいる前を向いて、スタートダッシュ直前の「行くぞ!」という状態にしましょう。

【5.すぐに話し出さない】
話すタイミングが来たら、まず3〜5秒沈黙しましょう。聞き手はあなたに注目し、話を聞こうとする姿勢に入ります。さらに自分を落ち着かせることもできますよ。

【6.話す直前に、一歩前に出る】
マイクがあってもなくても、前に一歩踏み出すようにします。そうすると、ざわついていた会場が静かになります。

【7.第一声をしっかり出す】
しっかりとはっきりと、言葉をテーブルの上に確実に置く。そんなイメージでゆっくり話し出しましょう。

05.
衣装を変えるように
「声色」もひと工夫を

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存在感のある人間に見られたいなら、ダークな色調のスーツを着る。別荘地に行くならカジュアルな洋服を着る。人は見られたい印象によって、服装を変えますよね。

同じことが「声」にも言えます。低くて太い声は貫禄を感じさせるし、細くて高い声は神経質そうな印象を与えるでしょう。声そのものを出す声帯は変えられませんが、声の出し方を変えることによって、印象を変えることができます。

服装によって得られる自信もあれば、声の印象を変えることで得られる自信もあります。自信があれば、人前に出ることが怖くなくなります。

人間は、一生懸命準備したことは意外と忘れません。「人事を尽くして天命を待つ」の心境に達せれば、人前で話すことは怖くなくなりますよ。

『スピーチプレゼンはまず3秒黙りなさい』著者・森裕喜子OFFICE JUDY/ボイスイメージ®コンサルタント。エグゼクティブ対象のスピーチプレゼンテーションのトレーニング、コンサルティング、スタイリング、講演を行うコミュニケーション戦略/イメージ戦略の専門家。30年以上にわたる声に関する経験を生かして「ボイスイメージ®コンサルティング」を開発。人前で話すことは明らかなマーケティング活動と捉え、本質的な「話す力」が身につくサービスを提供し続けている。

スピーチプレゼンはまず3秒黙りなさい
コンテンツ提供元:光文社

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