プレゼンターに誰もが注目!活気あるプレゼンを行うための6つの方法

スーザン・ワインチェク

米ヒューマン・ファクターズ・インターナショナル社UXストラテジー部門の責任者。心理学博士。心理学の最先端研究をデザインに応用する方法を、30年以上にわたって研究し続けている。

「地獄とは、半分しか席が埋まっていない講堂だ」と、ピューリッツァー賞を4度受賞したアメリカの詩人、ロバート・フロストは言いました。殺風景な雰囲気のなかで、プレゼンをする羽目になったことのある人なら、フロストの言葉にうなずくのではないでしょうか。活気あふれるプレゼンを行うための6つの方法を紹介しましょう。

01.
空席が目立って、
ガランとした雰囲気…はNG

人の行動は、他者との相互作用が複雑に組み合わさって決まります。大部分が空席の部屋に入ると、多くの人はほかの人と均等な距離をとって座ろうとするのです。聴衆の人数に対して部屋が広ければ広いほど、この効果は大きく現れます。

そうした微妙な相互作用に、プレゼンターも影響を受けずにはいられません。人々の話し声で活気あふれる部屋に入って前に立つとき、プレゼンターも活気付きます。逆に人気のない部屋に入ると、プレゼンターの活力も湧き上がりません。

できればイベントの主催者と話して、ほぼ席が埋まるくらいの部屋を使えるか確かめましょう。もしそれが難しかったら、必要ではない椅子や机を移動させ、聴衆の座る場所を集中させましょう。

02.
ちゃんと姿が見えるよう
照明を暗くしすぎない

10年か20年ほど前は、プロジェクターがあまり明るくなかったために、スライドを見せるためには部屋の照明をかなり落とさなくてはなりませんでした。しかし現在ではプロジェクターはずっと明るくなりました。もう部屋の照明をそれほど落とす必要はないのです。

照明を落とすと聴衆からあなたは見えにくくなります。しかし、プレゼンターはパフォーマーです。聴衆にあなたの姿を見せておかなくてはなりません。可能であれば、どんな照明が使えるかを事前に確認しておきましょう。

03.
テーブルは対面式にしない

聴衆が部屋に入って、3人ずつ向かい合う6人掛けのテーブルが4卓あることを見つけるとします。その配置から、「この会では、きっと聴衆同士で何かアクティビティをするのだろう」と聴衆はメッセージを受け取ります。そして、プレゼンが始まる前に、聴衆は周りの人たちと話をしようとするでしょう。

もしプレゼンターの話に集中してほしいようなプレゼンを行うなら、この配置は適切ではありません。全員がプレゼンターに注目できるように座席を配置しましょう。

04.
疲れ、眠気、空腹… 
に襲われる時間帯は避ける

あなたがプレゼンターを務めるとき、あなたは聴衆の前にいて動いて話をしています。自分のプレゼンに興奮しているので、聴衆の座り疲れた様子や、空腹に気づかないことがよくあります。

もしプレゼンの時刻を決めることができるのであれば、昼食や夕食の直前に話すのは避けましょう。夕食前はさらに問題があります。聴衆は空腹なだけでなく、疲れてもいるからです。
食後は疲れや眠気を感じることが多いので避けたほうがいいと聞いたことがあるでしょう。もし食事の前後のどちらかで話をしなくてはならないとしたら、食後をお勧めします。あなたのプレゼンが明確でおもしろければ、聴衆は興奮して食後でも楽しく聞けるでしょう。

05.
暑すぎず、寒すぎず
快適な室温に設定する

会場が寒かったり暑かったりすると、そちらに気を取られてしまい、プレゼンに集中し、注意を払うことが難しくなります。
しかしプレゼンターは歩き回っているため、聴衆よりも暑く感じやすいものです。また会場内の位置によって温度が違う場合もあります。

会場の温度が暑すぎたり、寒すぎたりすると感じるとき、室温調整に努める責任があるのはプレゼンターです。プレゼンが始まる前に温度調整の方法を確認しておきましょう。会場がいつも暑い、もしくは、いつも寒いということがわかっているのであれば、あらかじめ聴衆に室温について知らせましょう。

06.
インターネットや電源の
接続環境はバッチリ!

インターネットやパソコンの環境が整っていることを、今日の聴衆は当然だと思っています。あなたがプレゼン中にネット環境や電源の事情でもたついているのもマイナスのイメージになります。

聴衆がインターネット接続や電源の問題に苛立ち、解決しようと時間を使っているとしたら、話は耳に入りにくくなりますし、プレゼンテーションに否定的な印象を抱きかねません。あらかじめ主催者に念押しし、利用可能かどうかを確認しましょう。

小さな気遣いが、活気あふれるプレゼンを行うためには必要です。プレゼンの前に聴衆の気持ちになって会場やプレゼンを見直しましょう。

コンテンツ提供元:イースト・プレス

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。