1日履いても足が痛くない!?美脚をムリしない「デュアルヒール」。しかもエレガント!
ヒールを履いたとき特有の「足の痛み」や「歩きにくさ」。多くの女性が我慢に我慢を重ねてきたあの悩みを、画期的なデザインで解消したハイヒールがあります。驚くなかれ、デザイナーはもともとスニーカーを作っていた人物。
「デュアルヒール」誕生
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長時間履き続けても“痛さを感じない”レディースシューズを再構築したコレクション、それが「Christopher Coy」。ヒール部分が2つに裂けたような、斬新なデザインが身上です。この2本のピンヒールでかかとを支える「デュアルヒール」構造こそ、すべての女性の悩みを解決し、魔法の履き心地をもたらしてくれるもの。
地面の衝撃を一点で支える、従来のかかとを2本にすることで、もう一つ余分な接点が生まれる。ただこれだけのことなのに、かかとに加わる体重が二手に分かれることで衝撃が緩和され足裏の痛みを解消。靴底にかかる圧力も分散でき、少ない衝撃で歩くことができるんだそうです。
スニーカーの機能性をハイヒールに応用
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このデュアルヒール生みの親であり、Christopher Coyをデザインするのがドイツ生まれ、NY育ちのChristopher Coy Dixon。レディースシューズ・デザイナーとしては異色すぎる経歴の彼。もともとスニーカーシューズのデザインを手がけてきたそうですよ。
「ピンヒールで歩けば、どんな女性だってかかとが揺れる。そこにもっと多くの安定性を付け加えればいいと思ったんだよね」
これは、「Fast Company」の紹介記事にCoyが語った言葉。オリジナルのデュアルヒールに加えて、インソールにも衝撃吸収材を大胆に使用。この辺り、安定感や衝撃吸収を追求するスニーカーデザインの発想力をハイヒールに活かしたCoyのアイデアに、世界のファッション業界人が注目しています。
アイデアを授けたのはテニス界の女王!?
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同じ靴でもスニーカーとヒール。180度、真逆とも思えるこの転身、いったいどんな理が?
じつは、レディースブランドを立ち上げの経緯に、テニス界の女王セリーナ・ウィリアムズとの出会いがありました。長年の親友に、セリーナの従兄弟がいたツテで、彼女のファッションコーディネーターを務めたCoy。ある日、彼女のクローゼットにあるヒールの靴を見つけたCoyは、セリーナにこう尋ねたそうです。
Coy:「ヒールのある靴を履いて足は大丈夫なの?」
セリーナ:「痛いけど好き。だから無理してでも履いてるの」
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世界を制したプロテニスプレイヤーが、わざわざ痛い思いをしてまで履く靴。このことをまったく理解できなかったCoy。ついに、女性らしさを残したまま、それでいて痛くないヒール製作を決意。2009年のことでした。
そこからミラノ、ローマ、フィレンツェとイタリアの工房を回り、本格的なレディースシューズ製作を身につけていった遅咲きデザイナーのストーリーが、「VOGUE」でも紹介され注目を集めています。
彼にはひとつだけ、確信めいたものがあったよう。
「伝統のハイヒールを作り続ける職人たちが、気付いていないことがあると思ったんだ。スニーカーを作ってきた自分の知見があれば、すべての女性が快適に履けるハイヒールがつくれるんじゃないか。そう直感的に感じたね」
こうして2016年2月、ついにCoyのコレクションデビュー作となるChristopher Coyが誕生しました。
“痛くない”ハイヒールコレクション
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イタリアの高級なめし革を贅沢に使ったモデルは7点。安定感と痛くなさが自慢です。
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どんなにエレガントでセクシーに見えても、足の痛みで表情に無理が出てひきつったりしては本末転倒。デュアルヒールという新しい選択肢、これちょっと気になるかも。ちなみに価格帯は、日本円にして5万円〜12万円だとか。