プリンスが遺した「8つの魂」いま、改めて
「プリンス、死す」、そのニュースは世界に衝撃を走らせました。あれから、まもなく2ヶ月。今なお多くのメディアで、彼の遺したメッセージは発信され、その影響力の強さを改めて感じさせられます。以下は、「Collective-Evolution」に掲載された記事より。
2016年4月21日、57歳の若さで急逝したミュージシャン、プリンスが荼毘に付されました。彼は音楽を通して私たちにたくさんの笑顔をくれ、踊らせてくれ、楽しませてくれ、そして涙をくれ、いろいろな感情を与えてくれたのです。
あまりにも短すぎたその人生で、彼はポップカルチャーの本質を私たちに強く印象付かせてくれました。他のセレブリティのように、言いたいことを言いたい放題にぶちまけることをしなかったプリンス。いつも彼は、然るべきときにだけメッセージを発し続けていたのです。
これは、どれも私の心に響いた彼からのメッセージ。失った存在の大きさにいまいちど立ち返り、彼を偲んでみてはいかがでしょう。
01.
“誰ひとり、他人に何かを押し付けていい人なんていない”
時折、誰かを批判したくなることは誰にでもあるでしょう。それが正当化される場合もあります。しかし、プリンスが教えてくれるように、私たちは自分を自分でコントロールしています。
これまでや、いま経験していることに関わらず、私たちの性格や考え方を決めるの当人であり、その事実を忘れてはいけません。あなたがこう扱われたいと思うように、誰かに接しましょう。どれだけ大きな影響があるか、驚かされることでしょう。
02.
“強い信念はルールを超える”
この世界はルールで満ちています。その大半は私たちの行動範囲を制限するものか、言動の自由を妨げるもの。もはや私たちに自由などないように錯覚してしまうことも。
しかしプリンスが教えてくれたように、強い信念を持ってさえいれば、社会が決めた “ルール” を超え、自分らしい人生を探求することができます。本当の人生は、規定の枠を超えた時にスタートするのですから。
03.
“すべてのコンピューターやデジタル製品は、人間の頭を数字で満たすだけだ。人々にとって、それはプラスに働かない”
プリンスは現代人のテクノロジー依存症を危惧していました。私たちはテクノロジーの素晴らしさを十分知っています。そして今やなくてはならない存在に。
その一方で、一日の大半をそれに費やす人も少なくありません。明らかに不健康ですよね。プリンスの言葉を受けて、スマホやSNSの使用時間を少しでも減らしてくれれば幸いです。世界と繋がる方法なんて、他にもあるのだから。
04.
“時間は心がつくり出すもの”
時間の分析に意識を向けた時、プリンスはまるで “エックハルト・トール(アメリカで人気の精神世界分野の著者)” のような言葉を残しています 。賛同するかどうかに関係なく、人間にとって最も大切な「時間」というリソースの使い方を、再度見直してみては?
05.
“一日一日が神様からの贈り物。ボクはそれを新たな始まりだと思っている。すべてが美しいんだ”
ずっとポジティブな気分を維持するのは難しく、誰もが頻繁にネガティブに陥ります。しかしポジティブとネガティブは表裏一体。朝目覚めた時、「あ〜もう朝か」と思うか「朝だ!今日も一日頑張ろう!」と思うか、ちょっとした違いがその後の過ごし方に大きく影響します。
生きていることへの感謝の気持ちを忘れがちな私たちに、プリンスの言葉は考え直すキッカケを与えてくれます。
06.
“強制ライセンスとは、アーティストがレコード会社を通して、他人の曲を勝手に使用できるシステムだ”
これは私たちに音楽業界の裏側を再認識させてくれた言葉。生み出された曲を楽しむだけなら簡単。しかし、音楽とそれを作成したアーティストが商品化されていることや、才能を持つ多くの人々が利用されていることを忘れてはいけません。
07.
“私が子どもの頃、ケムトレイル問題に近所の人たちが反対抗議を起こしてた。理由はよくわからないけど。でも、ディック・グレゴリー(アメリカのコメディアン)は、その真実を伝えようとした。その後、彼の発言について人に話を聞いたり、インターネットで調べた。そうしているうちに『Dreamer』を書かずにはいられなくなった”
『Dreamer』の歌詞の意味について尋ねられた時、プリンスはケムトレイルの問題について詳しく語りました。多くの人々が単なる陰謀説として無視している一方で、プリンスは私たちに、偏見を捨てることや自ら調査を行うこと、判断を下す前に批判的に考えることを勧めていたのです。
08.
ファンからの質問にCEの記事を使って回答
Facebookで3時間にわたって行われたファンとのQ&Aセッションで、プリンスは、ある質問に対し、こんな回答をしました。それは Collective-Evolutionの記事へのリンクを貼るというもの。つまり「この記事を見なさい」ということ。尋ねられた内容は、
「やあ、ブラザー、音楽を432hz にチューニングすることの重要性ついて話してくれますか?お願いします!──エマニュエル」というもの。
そして、プリンスが貼った記事がこれです。
彼は議論を呼ぶ現象について、まず自分で調査することを促したかったのです。CEのスタッフだけではなく、それは全世界の人々にとって素晴らしい瞬間となりました。