秋、どこよりも赤く染まるカナダのプリンスエドワード島
カナダで紅葉を楽しめる名所といえば、ケベック・シティーとナイアガラ地域を結ぶ「メープル街道」。全長約800kmの道なりにある木々は赤や黄に染まり、美しい景色を生み出します。と、ここまでは知っている人も多いでしょう。
では、プリンスエドワード島は?
同国の東海岸、セントローレンス湾内に浮かぶこの島は、秋になるとカナダ国内のどこよりも鮮やかな“赤の世界”を体験することができるんです。
紅葉と大地のコラボレーションで
島全体が赤色に
プリンスエドワード島の“赤”は広葉樹林だけじゃありません。
この島のもうひとつ赤の正体……それは土です。舗装された街中だと気づきにくいかもしれないけれど、牧場や海岸沿いへ足を運ぶと、この島がどこもかしこも赤土なのがわかります。上を向いても、下を向いても赤!それはプリンスエドワード島でしか体験できない世界です。
おすすめのスポットは、島の中心部を通るコンフェデレーション・トレイル。鮮やかに色づく木々の中、サイクリングやハイキングすることができます。ドライブを楽しむならトランスカナダハイウェイを覚えておいて。ハイウェイと言っても、とってものんびりとしているので、途中で休憩がてら紅葉の中を散歩することもできますよ。
この島、紅葉シーズン以外も素敵です!
プリンスエドワード島の紅葉シーズンは、例年10月中旬から。ですが、それ以外の季節も美しい島の風景は、カナダ国内のみならず世界中の人々を魅了しています。
例えば、夜明けや夕暮れ時。太陽が辺りをオレンジ色に染める時間帯は、空の色が島の赤土の色に馴染んで辺り一面が暖色に包まれる様は、この島ならではのもの。プリンスエドワード島を「世界一美しい島」と評する人も少なくないとか。
素朴な島の魅力
この記事を書いている私自身の個人的なプリンスエドワード島の印象を。
もしも友人に「プリンスエドワード島ってどんなところ?」と聞かれたら、「ちょっと北海道に似ているかも」と答えるようにしています。
もちろん、気候も風土もまったく違う土地なんですが、海があって、牧場があって、無造作に置かれた麦稈ロールや広大な土地にポツリと建てられた小屋など、どこか北海道っぽいんですよね。
そして、そういう何気ない風景に――移動中に、ふと目にした素朴な島の姿にこそプリンスエドワード島の美しさがあるんだと思います。なかなか言葉として伝えるのが難しいんですよね、その感動は。