カナダで広まる、「先住民ツーリズム」という旅行のあり方
カナダ観光といえば、ナイアガラの滝やバンクーバー、イエローナイフのオーロラなどが有名だろう。その一方で、「先住民ツーリズム(Indigenous Tourism)」が広まっているのをご存知だろうか?
先住民ツーリズムとは、その名の通り先住民たちの文化を学ぶ観光。カヤックに乗ったり彼らの料理を味わったりなど、さまざまな体験ができるんだそう。
独自の文化を守ること
次代へと伝えていくこと
©︎Indigenous Tourism Association Canada, Audet Photo, Logan Swayze, Heiko Wittenborn, Mathieu Dupuis.
©︎Indigenous Tourism Association Canada, Audet Photo, Logan Swayze, Heiko Wittenborn, Mathieu Dupuis.
先住民たちにとっては、ツーリズムは自分の文化を守る手段の1つになり得るようだ。
観光を通じて先住民の日常やルーツなどを旅行者に知ってもらうことは、文化を次の世代へ伝えることにつながるという。
©Indigenous Tourism Association Canada, Audet Photo, Logan Swayze, Heiko Wittenborn, Mathieu Dupuis.
なお、カナダでは約1900の観光事業者が先住民ツーリズムを手がけており、約20億ドルもの収益を生み出しているとのこと。
カナダの「Sodexo」が行なった調査によると、7割以上のカナダ人は先住民によるビジネスがカナダ経済の発展に貢献していると考えているそうだ。
©Indigenous Tourism Association Canada, Audet Photo, Logan Swayze, Heiko Wittenborn, Mathieu Dupuis.
過度な商業化は、先住民文化を損なってしまう恐れもあるだろう。
しかし、先住民たちが培ってきた知恵や暮らし方などを後世へとつないでいくためには、先住民ツーリズムのような観光のあり方は大切なのかもしれない。
Top image: © Indigenous Tourism Association Canada, Audet Photo, Logan Swayze, Heiko Wittenborn, Mathieu Dupuis.