肩こりが和らぐ「セルフお灸」を自宅で始めてみませんか?
デスクワークや日常生活からくる、つらい肩こり。マッサージに行きたくても「時間がない」という人は多いはず。もっと手軽に、しかもお金をかけずに解消できたら…。そんなお悩みを、ドラッグストアで買えるお灸が解決してくれるんです。
自宅でお灸をするのは心配、という人のために、鍼灸師監修のもと、初心者でも簡単にできる「お灸のポイント」を紹介しましょう。
初心者は
「台座タイプ」を
お灸は、温熱がツボを刺激して血行を良くすることで、自然治癒力を高めてくれます。また、原料のもぐさ(乾燥したよもぎ)は抗酸化作用があり、お灸の熱によって皮膚に浸透するため、免疫の向上も期待できます。
従来のもぐさ100%のものだと取り扱いが難しく、火傷の跡が残ることもあるので、初心者には「台座タイプ」をオススメします。小さな台の上に「もぐさ」が乗せてあるので安定感があり、とても使いやすいんです。また、台座は熱をコントロールする役目もあります。
お灸の使い方って?
用意するのはペン、ライター、市販のお灸、水を入れた容器。
ペンでツボに印をつけてから、台座についているシールをはがし、利き手ではないほうの人差し指の先端にのせてライターで火をつけてから、ツボに据えます。しばらくの間、お灸からじんわりとした温かさを感じましょう。熱いと感じたら、すぐに取り除いて、水を入れた容器に入れてください。
※セルフお灸にまだ慣れていないときに、火をつけてからツボを探すと慌ててしまうため、ペンで印をつけてからお灸をのせましょう。
※初心者の人は1日1回を目安にセルフお灸をしましょう。1回あたり3箇所からはじめて、徐々に増やし、最大10箇所程度まで増やしてOK。灸あたりする(気分が悪くなるなど)ことがあるため、気分が悪くなった場合は2〜3日間あけてからまたセルフお灸をしましょう。
使い方はたったこれだけ。意外と簡単なんです。
肩こりに効く
「5つ」のツボ
「5つ」のツボ
01.曲池(きょくち)
肘を曲げるとしわができますよね。そのしわの一番はじにあります。
02.手三里(てさんり)
上で紹介した「曲池」から親指に向けた線上の、指3本分あたりにあります。
03.肩井(けんせい)
乳頭から肩まで、まっすぐ上に引いた線上。もしくは、右手で左肩を押さえたとき、中指が自然に当たるところにあります(右肩の場合は左手で押さえたとき)。
04.肩ぐう(けんぐう)
肩の先端で、「肩井」よりも外側。腕を水平にあげると自然にできる肩のくぼみの真ん中あたりです。
05.合谷(ごうこく)
手の親指と人差し指の間の奥で、骨の手前。やや人差し指方向です。
もしツボの場所がずれてしまっても副作用はありません。必要でない部分に据えた場合、すぐに「熱い」と感じるので取り除いてしまえばOK。また、ピリピリしたり、皮膚が引きつれる感じがするときは、すぐに外してください。試しながら自分の気持ちいいポイントを見つけましょう。
ただし、この7つに注意!
・肩井や肩ぐうなど自分から見えづらいツボは、火を使わないタイプで。
・使い終わったお灸は、しっかり水に濡らして火を完全に消す。
・妊娠中は専門家に相談する。
・入浴前後は避ける。
・飲酒後は避ける。
・発熱時は避ける。
・高血圧の人は控える。
火を使わない貼るだけのタイプは、煙も出ないので仕事中にも使えます。肩こりがつらくなる前にぺたっと貼ってみるのもいいかもしれませんね。
一見ハードルの高そうなお灸ですが、注意すべきところさえ気をつければ、意外と簡単にできるのは驚きですよね。じんわり体が温まるので、リラックスしたいときにも効果的ですよ。最近は匂いによるリラックス効果も期待できるアロマ灸も出ているので、用途に合わせて選んでくださいね。