亡くなった有名作家の「サイン」をロボットが完全再現。欲しい?欲しくない?
ベルギー・アントワープで開催されたブックフェアの会場で人気を集めたのは、著名な作家8人によるサイン会でした。しかも12日間ノンストップで行われ、選ばれた作家の中には、90年以上前に亡くなった人もいるそうです。ひょっとして…幽霊?いいえ、そうではないんです。
本人の筆跡を分析して
ロボットがサイン
このサイン会、じつはロボットによるものなんです。著者の直筆から筆跡を分析し、目の前で本人と同じサインを書いてくれるというもの。著者を選んで名前を入力すれば、約90秒でちゃんと自分の名前入りサインがもらえます。
権利もクリアした
正式な「ロボットサイン」
いくらすでに亡くなっているからといって、本人のサインをロボットにさせてしまって大丈夫なのかって?そこに関しては、きちんと本人や権利を持っている団体と協力し、あくまでも“ロボットによるもの”として販売しているので、大丈夫なのだそう。
また、ヨーロッパは長く続くサイン文化から、筆圧などを組み合わせた鑑定の技術も進んでいます。権利トラブルなどが気になるところですが、まだまだロボットが完全に人間と同じサインをするのは難しい、というわけです。
ファンなら欲しい?
欲しくない?
でも、亡くなった作家の筆跡まで保存されていて、いつでもロボットにサインしてもらえるとしたら、今後「サインの価値」って一体どうなっていくんでしょう。もちろん、その場でサインしてもらえたという体験はオンリーワンですが、オークションなどの価格は暴落したりして…。
とはいえ、もう亡くなってしまった作家であれば、ファンとしては「自分の持っている本にサインが欲しい」という気持ちは捨てがたいのかも。
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