大胆予測:将来、ホテルから消えて無くなる10のもの
ホテルブッキングアプリ「As You Stay」が、ユーザー体験による独自調査をもとに未来のホテルのあり方を大胆予測。今後どこまでこれに近づくかは別として、すでにベッドメーキングや掃除を有料サービスに切り替えているホテルも少なくない。
こうしてリストアップされたものを見ていくと、たしかに「これ必要ないかも」と思えるものばかり。特にコレ分かる!客室内の固定電話、要らないよね。
01.
ホテルの顔、フロントデスク
テクノロジーの進化は旅行産業においても日進月歩。とくに最新技術をフロンドワークに導入するホテルも多く、すでにマリオット・インターナショナルでは、5つのホテルにおいて、利用客が自らスマホを使ってチェックインや支払いを行う「Moxy」を導入。年内にはさらに36のホテルでの利用を見越している。
02.
客室のルームキー
もうカギをなくしたり、いちいちそれをフロントデスクで変えてもらう必要もなくなるだろう。1,150を超えるホテルを世界中に保有する、スターウッドホテル&リゾートでは、年内中にスマホによる室内キーの導入を検討しているそう。
03.
「喫煙可」の部屋
客室内での禁煙化を早くから導入してきた、ウェスティンホテル&リゾートとマリオットに追随するように、現在smokefree(禁煙)をポリシーに掲げるホテルが圧倒的に増え、もはやホテル業界におけるスタンダートとなりつつある。コンフォートインおよびコンフォートスイーツを母体とするチョイスホテルズインターナショナルは、所有するのべ1,800のホテルでsmokefreeを導入する、と最近公式見解を示したことで話題となった。
04.
チェックイン/アウトの
時間のしばり
一般的にチェックイン(15時)、チェックアウト(11時)が多いホテル業界。けれど、As You Stayのように、利用客が自らチェックイン/アウトの時間を指定できるサービスが増えてきたことを受け、ホテル側にも柔軟な対応が求められてきた。
たとえば、ザ パティナ キャピトル シンガポールやアブサロンホテル(コペンハーゲン)では、24時間いつでも可能だったり、チェックアウトが午後2時、3時というのも少なくない。ビバリーヒルズのペニンシュラホテルにおいては、「チェックインもアウトもお客様の思いのまま」、だとフロアマネージャーは強調する。
05.
ドロワー内の「聖書」
イギリス国内のホテルインディゴでは、すでに聖書を置くことを取りやめ、Kindleを設置。そこで電子書籍化された聖書が閲覧できるようにしているという。
06.
客室内の固定電話
あるアメリカのリサーチ機関によると、米国内でホテルが利用客の通話による平均収益は定かでないらしい。というのも2000年から現在まで、8割近いホテルが「通信収益のコストについて答えたくない」と辞退したという。
今さら理由を察するまでもないが、バンクーバーのオーパスホテルのように、すでに客室内を固定電話からiPhoneへと変更するホテルもあるようだ。
07.
毎日の室内清掃
環境への配慮から、近年ルネッサンスやマリオット、フェアフィールドホテルなどは、率先して室内清掃の有料化を進めている。連泊する利用客の掃除に入らない代わりに、メンバーシップポイントが貯まる仕組み。
08.
単なる「ベッド」から、
寝るという行為そのものまで
今の世の中、レストランも、クラブもバーも、たとえそれが会議室だったとしても、ナイトライフは充実していて、昔みたいに必ずしもホテルのベッドでひと晩過ごす必要もなくなってきているのかもしれません、将来的に宿泊できる部屋の数(つまりベッド)を増やすよりも、アメニティとしてプールやジムの増設という方が現実的かもしれません。
と、As You StayのCEOであり共同設立者Ofer Helfmanはこう読む。
09.
現金での支払い
アメリカ財務省の法令の話ではあるが、ビジネスにおいて、商品またはサービスへの支払いとして通過(現金)であることを求め法律の記述はまったくない。クレジットカードであれば、サービス内容にもよるが、たとえば利用客がホテルで何らかの損害を与えてしまった場合、カード会社がその保証をしてくれる場合もあるだろう。では現金なら?
メキシコのリゾートホテル、アシエンダ エンカンターダ リゾート&スパでは、すでに敷地内でのキャッシュレス化を導入している。
10.
利用客による評価基準
「Hospitality Business News」によると、主だったホテルはいよいよ顧客情報の共有化に興味を示しているという。これは、いわゆるクレーマーやマナーの悪い利用客の情報を互いに共有したり、警告するというディフェンシブ面でのメリットを感じてのもののようだ。